アマゾンの大規模セール「ブラックフライデー」が12月6日まで開催中だ。その際に気になるのが「他に安いサイトはないのか」という点だ。価格比較サイトを参照する手もあるが、わざわざ別ページで検索するのも億劫に感じることもある。
記事内リンクからAmazonのページに飛ぶ場合があります。リンクからの製品購入で編集部に収益が発生する場合があります。
そこで登場したのが、今開いている商品ページ上で「この商品が本当に最安か」「他に安いサイトがあるか」などを表示するiPhone向けSafari拡張「PLUG」だ。アマゾンやYahoo!ショッピング、楽天市場、Qoo10、au PAYマーケットなど大手ECモールに対応する。
PLUGが用いているのが、iPhoneのヘビーユーザーでもあまり馴染みのない「Safari機能拡張」だ。
同機能は、iPhoneのSafariブラウザにサードパーティーの機能を追加できるもので、Chromeの拡張機能に近い。2022年公開の「iOS 15」から使えるようになった。
実際にPLUGを試してみた。アプリストアから「PLUG」アプリをインストールし、手順に従うだけで簡単にSafari機能拡張を導入できた。
筆者は最近、デイキャンプがマイブームで新しいバーベキューコンロを探していた。そこで、Colemanの商品ページを開いたところ、商品ページ上でPLUGの「最安」マークが表示された。
また、「最安」アイコンをクリックすると、他のサイトでの販売価格も一覧できた。まだPLUGを信じ切っていないので他の価格比較サイトも参照してみたが、確かに最安圏のようで、安心して購入できた。
担当者によると、現在開催中のブラックフライデーのようなセールでも「一定のキャッシュはある」ものの、基本的に価格は即時反映されるという。
また、PLUGを有効にしていると、1100以上のECサイトで使えるキャッシュバッククーポンが届くという。筆者にも早速Ankerのクーポンが届いた。
なお、懸念点もあった。「AirPods 4」を商品ページを開いていた時、「他に安いサイトがあるよ」と教えてくれたが、最安値として表示されたのは中古品や訳あり品だった。筆者は新品を探していたので、この点は改善が必要だと感じた。
PLUGを提供するSTRACTによると、ユーザーの利用者数は130万人を突破し、年間GMVも100億円を突破した。
なお、PLUGの全サービスは無料だが、同社は一体どこで収益を得ているのだろうか。
PLUGの広報担当者は、EC事業者から販売手数料を得ていると話した。いわゆるアフィリエイトに近いイメージだ。ユーザーデータの第3者への提供・販売はしていないとも強調した。また、今後は金融商材、引越し、ライフラインの価格比較サービスも展開予定で、その際には事業者からの「申込み手数料」も収益源になると述べた。
同サービスを展開するSTRACTは11月20日、シリーズAラウンドの第1弾として、第三者割当増資により約10.3億円を調達した。リード投資家はHeadline Asiaで、Coral Capitalとデライト・ベンチャーズも参加した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」