TikTokは、18歳未満のユーザーによる美容フィルターの利用を制限すると発表した。こうした機能が特に若者のメンタルヘルスに及ぼす影響について、懸念が高まっていることを受けたもの。
同社はダブリンにある欧州本社で開催した安全フォーラムおよび公式ブログで、この制限の対象になるのは、顔の特徴などを変えるフィルターだと説明した。犬やウサギの耳を加えるなど、遊び心のある効果を加えるフィルターは対象外としている。
TikTokは、英非営利団体Internet Mattersに委託した調査で、ウサギの耳のような面白さを追求した効果と、外見を変えることを目的とした効果には明確な違いがあることが判明したため、今回の変更に踏み切ったという。
「特に、ティーンエイジャーや保護者は『外見』に関する効果について懸念を示した。これには、コンテンツを見た人が加工に気づかない可能性があることも含まれる」と、TikTokの欧州における公共政策および政府関係の責任者であるChristine Grahn氏は述べた。
同社は、特定の効果で外見がどう変わるかについて、より詳しい情報を提供する。これは、特定の効果が使われた際にそのことが分かるようにする、既存の取り組みに加わるものだ。
同社は米CNETに対し、今後数週間から数カ月かけて、18歳未満のティーンエイジャーによる一部の外見効果の利用を世界中で制限していくと述べた。
ソーシャルメディアプラットフォームは長年にわたり、美容フィルターがティーンエイジャーのメンタルヘルスに与える影響をめぐって批判されてきた。最近では米国心理学会が、AI生成の写真や動画などの新しい進歩が、ボディイメージに関する健康リスクをもたらす可能性や、現実と非現実の区別が難しい場合があることについて、懸念を表明した。多くの研究組織が、こうした問題に関する規制の強化を求めている。
TikTokはまた、13歳未満の加入を防ぐ仕組みを強化すると発表した。年齢を偽っているユーザーを検出するため、機械学習の活用を検討しているという。
同社は、「最低年齢要件が満たされていないとみられる」アカウントを毎月世界で約600万件削除しているとも述べた。
TikTokの発表
実践 生成AIの教科書 ――実績豊富な活用事例とノウハウで学ぶ(価格をAmazonでチェック)
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス