ソニーが新たなフルサイズミラーレスカメラ『α1 II』を発表した。『α1』の後継で、有効約5010万画素の高解像度センサーを搭載。ブラックアウトフリーでAF/AE追従しながら最高30コマ/秒の高速連写が可能だ。市場想定価格は税込99万円で、11月26日に予約販売を開始する。
『α1 II』は最新のAIプロセッシングユニットを採用し、被写体認識AFを飛躍的に強化した。人間の瞳だけでなく、動物や鳥、虫、さらには自動車や電車、飛行機といった乗り物まで、多彩な被写体を高精度に認識し、瞬時にフォーカスを合わせ、追従し続けるという。新たに追加されたオートモードでは、カメラが被写体を自動で判別し、最適なフォーカス設定を適用するため、撮影者は被写体に集中できるという。
また、最大1秒前まで遡って撮影できるプリ撮影機能や、連写中に最高30コマ/秒まで加速する連写速度ブーストを搭載。「決定的な瞬間」を逃さないための工夫を盛り込んだとしている。
こうしたスピード性能に加え、アンチディストーションシャッターによる歪みを抑えた撮影が可能。中高感度の低ノイズ性能も向上し、高速シャッターが求められる室内競技などでも、ノイズが少なく背景までクリアに撮影できるとうたう。
ボディ内手ブレ補正効果はα史上最高となる中央8.5段、周辺7.0段に対応。APS-C画角のクロップ時でも約2100万画素を保持でき、動画では高精細な8K 30p/4K 120pでの撮影が可能だ。
操作性も向上させた。新設計のグリップは手に馴染みやすく、長時間の使用でも疲れにくいという。また、シャッターボタンやカスタムボタンの配置も見直した。3.2型の液晶モニターは4軸のマルチアングルで、ローアングルやハイアングルなど多様な撮影スタイルに対応する。
接続性も強化した。有線LANは2.5GBASE-Tに対応し、大容量の撮影データを高速で転送可能だ。別売りの5G対応ポータブルデータトランスミッター『PDT-FP1』を使用すれば、5G回線を利用して撮影現場から直接データを送信できる。また、撮影データはクラウドストレージから「Adobe Lightroom」や「Google Drive」に自動転送できる予定で、編集作業の効率化も期待できる。
また、ソニーは一部の報道機関に向けて真正性カメラソリューションを提供している。同機でも、撮影した画像の真正性情報をリアルタイムに付与する機能への対応も予定している。「生成AIによるフェイク画像や改ざんされた画像などからクリエイターや社会を守ることに貢献する」としている。
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