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フワちゃんの誹謗中傷騒動から学ぶ「誤爆」防止のポイント--X、インスタ、LINEで頻発

 8月、YouTuberで芸人のフワちゃんが、お笑いタレントのやす子さんに対して「X」で不適切な投稿をして大炎上した。この炎上は、“誤爆”のせいで起きたのではないかと言われている。この問題とともに、誰もがしてしまいがちな誤爆の対策について解説したい。

  1. 誹謗中傷投稿でCMは非公開、活動停止へ
  2. X、インスタでの誤爆を防ぐには
  3. LINEで誤爆をしない方法は
  4. そもそも誹謗中傷しないことが大切

誹謗中傷投稿でCMは非公開、活動停止へ

 やす子さんは、「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆優勝でーす」と投稿。これに対してフワちゃんが、「おまえは偉くないので死んでくださーい 予選敗退でーす」という誹謗中傷を投稿した。投稿内容とともに、なぜそのような投稿をしたのかということが問題となった。

 やす子さんは「とっても悲しい」と反応。フワちゃんの投稿はすぐに削除されたことから、「アカウント乗っ取りでは」とも言われていたが、フワちゃん自身が、「本当にすみません 今ここで皆さんに報告することではないのですが、言っちゃいけないこと言って、傷つけてしまいました ご本人に直接謝ります」と謝罪している。

 結局、この騒動が原因となって、出演していたGoogleのスマートフォン「Google Pixel」のCM動画「消しゴムマジック編」などはすべて非公開になってしまった。

 フワちゃん本人から「これにアンチコメントがつくなら」とネタのつもりで書いたものを間違って投稿したなどの釈明があったものの、結局、活動停止に。説明にも少々無理があり、“裏垢”はなかったと説明されてはいるが、やはり誤爆の可能性が指摘されている。

X、インスタでの誤爆を防ぐには

 そもそも、なぜXや「Instagram」で誤爆が起きてしてしまうのだろうか。

 背景として、XやInstagramでは複数アカウントが当たり前となっている利用実態がある。大学生などは1つしか持たない方が少数派で、最低2〜6個前後のアカウントを使い分けている。公式アプリでも複数のアカウントを切り替えられるようにしており、アプリでのアカウント切り替えは簡単だ。しかし逆に、切り替え損ねたまま投稿する“誤爆”をしてしまう人が続出している、というわけだ。

 個人がたわいもない誤爆をしているうちは笑って済ませられるが、仕事がからむ場合、特に企業公式アカウントなどを運用していると話は別だ。企業公式アカウントの中の人が、プライベートアカウントに投稿すべきことを企業公式アカウントの方に投稿してしまい、大炎上してしまう例は多いのだ。

 このような誤爆を防ぐには、PCでウェブブラウザー版を使うのがおすすめだ。ブラウザー版の場合、一度ログアウト、ログインしないと切り替えられないため、間違いづらくなる。その他、ブラウザーごとに利用するアカウントを変えるのも間違いづらくなるだろう。企業公式アカウントの場合は、企業向けクライアントの利用もおすすめだ。

 スマホで利用する場合でも、アプリごとに利用するアカウントを変えると、やはり間違いづらくなるだろう。

LINEで誤爆をしない方法は

 さらに誤爆しやすいのが、「LINE」だ。ある調査によると、LINEで誤爆したことがある人は4人に1人に上る。

 まず「設定」→「トーク」→「改行キーで送信」はオフにしておこう。トークの送信までに一手間かかるようになり、うっかり送信を減らすことができる。

 LINEで誤爆したくない相手やグループは、たとえば上司やクライアント、クラスLINEなどある程度決まっているのではないか。特に間違ってはいけない相手の名前は、【★◎◎さま★】【●××社○○さん●】など、名前を編集して目立たせよう。

 また、相手の壁紙を違う色に変えて視覚的にわかりやすくするのもおすすめだ。相手とのトークを開き、右上の三本線→設定→背景デザインで変更可能だ。元々用意されたデザインの他、色を変える、自分で用意した写真の設定などができる。

 よくトークを送る相手やグループを「お気に入り」に登録しておくのもいいだろう。相手やグループのプロフィール画面を開き、右上の星マークをタップでお気に入り登録ができる。グループの場合は同様に、「お気に入り」→「グループ」→右上の星マークをタップでお気に入り登録ができる。

 万一誤爆した場合は、相手が読む前なら送信取り消しなどもいいだろう。相手が見てしまったり、フォロワーが見てしまったりした後は、誠実な謝罪が重要となる。

そもそも誹謗中傷しないことが大切

 今回は、誤爆しづらくなる方法をご紹介したが、そもそも誤爆して問題になるような投稿をしないことが一番大切だ。誹謗中傷や愚痴などのネガティブなことは、誤爆しなくても転載されて炎上したり、トラブルにつながったりすることもある。問題があることは、そもそも投稿したり送ったりするべきではないのだ。

 それでも愚痴などを吐き出してスッキリしたいと感じる場合は、ネットに書き込まず、お喋りなどで発散するようにしてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。執筆・講演・メディア出演・監修などを手掛ける。教育出版中学国語教科書にコラム 掲載中。元小学校教員。

公式サイト:https://www.akiakatsuki.com/

Twitter:@akiakatsuki

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