「マイナンバーカード対面確認アプリ」公開--スマホでICをスキャン、厳格な本人確認が窓口で可能に

　デジタル庁は8月20日、「マイナンバーカード対面確認アプリ」を公開した。携帯ショップなどの事業者や自治体を対象としたアプリで、マイナンバーカードのICチップに格納された本人情報をスマートフォンだけで確認できるようになった。

マイナンバーカード対面確認アプリ

　これまで、対面の本人確認は運転免許証やマイナンバーカードの券面による確認が実施されてきた。しかし、その券面を偽造して別人になりすまし、携帯契約をする「SIM乗っ取り」事件が発生。これを受けて政府は、偽造困難なICチップの読み取りによる本人確認を義務化するに至った。

　しかし、マイナンバーカードのICチップによる本人確認は、PCとカードリーダーを用意する必要があり、事業者や自治体にとって負担となる場合があった。一方、同アプリを使えば、広く市販されているスマートフォンだけで本人確認を完結できる利点がある。

　同アプリを起動したスマートフォンにマイナンバーカードをかざすことで、マイナンバーカードに格納された顔写真（白黒）、氏名、住所、生年月日、性別、有効期限、セキュリティコードを確認できる。「いつ読み取った」という履歴は残るが、読み取った個人情報は残らない仕組みだ。

　利用シーンについて政府は「携帯電話の契約」「金融機関取引」「中古品の買い取り」「自治体窓口」「その他マイナンバーカードの対面での本人確認が必要な場面」を挙げた。

　アプリは一般のアプリストアで公開されており、誰でもインストールが可能だ。