Appleは6月11日に開幕した開発者会議「WWDC」の基調講演で、まず複合現実(MR)ヘッドセット「Vision Pro」の最新ソフトウェアアップデートを発表した。約4カ月前に発売された同製品に大幅な変更を期待していた人にとっては期待外れかもしれないが、一部の機能は便利そうだ。また、同製品は米国以外の複数の国でも発売される。
Vision Proは、6月28日に中国本土、香港、日本、シンガポールで、7月12日にオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、英国で発売される。日本では14日から予約注文が可能だ。価格は59万9800円(税込)。これまでは米国のみで販売されていた。
最新のOS「visionOS 2」には複数の重要な新機能が搭載されている。アプリのグリッド表示に戻る、コントロールセンターを表示する、時間を確認するといった操作を行うための新しいハンドトラッキングショートカットが導入された。また、既存の写真を3Dの「空間」写真に変換できる、「写真」アプリの新機能も便利だ。
Appleは、複雑な3Dアプリの同時実行を可能にしたり、MR体験をテーブル上に簡単に構築したりできる新たなAPIについても説明した。また、医療や製造などの業界に特化したアプリを開発するための企業向けAPIもある。これらはVision Proの普及が見込める分野だろう。
Vision ProのMac仮想ディスプレイは、4Kモニター2台に匹敵するサイズの湾曲したワイドスクリーンに拡大できるようになる。しかし、複数のモニターへの対応や、「iPad」「iPhone」「Apple Watch」など他のデバイスとの連携については触れられなかった。
Appleのプレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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