スマートフォンメーカーOnePlusは人工知能(AI)の流行に乗りつつある。同社は米国時間4月3日、写真の中の不要な物体を消せる新機能「AI Eraser」を発表した。Googleとサムスンがそれぞれ「Pixel」と「Galaxy」に同様のAI編集機能を導入したのに続くものだ。
AI Eraserは、写真から物体を削除し、残りの画像に溶け込むように背景を生成できる。4月から「OnePlus 12」「OnePlus 12R」「OnePlus 11」「OnePlus Open」「OnePlus Nord CE 4」向けに段階的に提供される。同社によると、AI Eraserには独自のモデルを採用しており、年内にはさらに多くのAI機能を導入する予定だという。
これまでOnePlusは、生成AIをセールスポイントとして押し出していない数少ないスマートフォンメーカーの1つだった。筆者の同僚であるAndrew Lanxon記者は、OnePlus 12のレビュー記事でこの姿勢を「新鮮」と評した。同社の最大のライバルであるサムスンやGoogleは、生成AIなどのAI機能を全面的に打ち出している。
例えば、サムスンは「Galaxy S24」シリーズで「Galaxy AI」と呼ばれる一連の機能を導入し、最近、他のGalaxyデバイスにも展開し始めた。その1つが、同様にAIを使用して写真内の物体を削除または移動し、残った空白を補完する「Generative Edit」だ。これに先立ち、Googleは「Pixel 8」と「Pixel 8 Pro」に「編集マジック」を導入したが、これも写真内の要素を削除、移動、サイズ変更するものだ。Googleの「消しゴムマジック」機能は2021年に「Pixel 6」シリーズで導入され、その後「Google One」加入者向けにもクラウドベースのツールとして提供されてきた。
OnePlusの発表は、生成AIが今後発売されるスマートフォンでより大きな役割を果たすことを示す新たな兆候だ。Bloombergによると、Appleは次の「iOS」のメジャーアップデート(おそらく「iOS 18」)の一部として、AIベースの新機能を発表する見込みだ。市場調査会社IDCも、AIコンピューティングに対応したスマートフォンが急増すると予想している。IDCはいわゆる「次世代AIスマートフォン」の出荷台数が、2023年の5100万台から2024年には1億7000万台に増加するとみている。
OnePlusの発表この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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