富士通は1月23日、同社の配送最適化技術を、ニトリグループのホームロジスティクスが運営する配送センターの配車システムに導入し、全国80カ所の配送センターで運用を開始したと発表した。
ホームロジスティクスは、輸配送、保管、荷役、包装等の物流関連事業を展開する会社。ニトリホールディングスが100%出資し、2021年に設立した。
富士通によると、在宅需要やEC利用者の増加により、個人宅へ届ける宅配便の取扱個数は今後も増加が見込まれ、宅配の労働力不足への対応やドライバーの労働時間の削減に加え、CO2排出量削減など、環境への負荷軽減が課題となっているという。
ニトリグループでは、顧客に直接荷物を届ける最後のプロセスであるラストワンマイルまで徹底したサービスを追求し、物流品質の向上に取り組む中で、配送ルートの作成における作業時間の短縮や、配送効率の向上を課題としていた。
今回、ホームロジスティクスが運営する配送センターの配車システムに、富士通の量子インスパイアード技術「デジタルアニーラ」を軸とするソリューションを活用した配送最適化技術を導入した。
デジタルアニーラは、現在の汎用コンピュータでは解くことが難しい、組合せ最適化問題を解くことに特化したドメイン指向型のコンピューティング技術で、数ある組み合わせから、トラックの積載量やドライバーの作業時間、走行距離を考慮した最適なルートを、高速で導き出すことが可能だ。
3社は本配送システムにより、商品配送におけるドライバーの労働時間の短縮、およびCO2排出量の削減による、地球温暖化や大気汚染などの環境負荷軽減に貢献するとしている。
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