補聴器の装用が遅れたり、敬遠されたりする理由はさまざまだが、大きな理由に、補聴器の装着感や、装着することへの恥ずかしさがある。「CES 2024」で筆者は、EssilorLuxotticaの軽度または中等度難聴者向けの新しいソリューションを試してみた。聴覚支援技術が内蔵されているメガネ「Nuance Audio」だ。
CESの会場であるラスベガスコンベンションセンターのにぎやかなショールームフロアでNuance Audioを装着し、会話してみたところ、このメガネは確かに相手の声を大きくしていた。
まるでスピーカーフォンを通して電話越しの声を聞いているようだった。別の人と話すために頭を動かすと、メガネも追随した。ただし今回は数分間しか試していないので、長時間使用したときにどの程度正確に機能するかを判断するのは難しい。
Nuance Audioは、混雑したパーティーやカンファレンスの会場など騒がしい環境での会話が聞き取りにくい人を対象とした製品だ。マイクとスピーカーがメガネに内蔵されており、バックエンドのアルゴリズムが会話相手の声を強調する。
同社によると、Appleの「AirPods Pro」(第2世代)に似たビームフォーミング技術を使い、信号を正しい方向に集中させることで、メガネが相手の声を強調する。音量はメガネ本体、付属アプリ、または専用リモコンで調整でき、ワイヤレス充電が可能だ。
EssilorLuxotticaはプレスリリースで、このメガネは「オープンイヤーヒアリング」のコンセプトに基づいており、従来のイヤホンのように周囲の音が遮断されることはないと述べている。Nuance Audioは2024年後半に北米で発売される予定だ。
EssilorLuxotticaのプレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス