スマートグラスの個人的ベスト「XREAL Air 2 Pro」--ゲーム、映画、仕事に愛用中

Sean Booker (CNET News) 翻訳校正: 編集部2024年01月04日 07時30分

 筆者は2023年に何本かのスマートグラスを試したが、いま愛用しているのはXREALの「XREAL Air 2 Pro」(449ドル、日本では税込6万1980円)だ。USB-C経由でさまざまな機器と接続できるだけでなく、アクセサリーをいくつか追加すれば、ゲーム機、ノートPC、スマートフォンなど、あらゆるHDMI対応デバイスと接続できる。Air 2 Proさえあれば、ポータブルモニターが使いにくい出先でも、こうしたデバイスを大画面で使用可能だ。

XREAL Air 2 Pro
XREAL Air 2 Pro

 出張が多く、自動車旅行が好きな筆者にとって、Air 2 Proは良い相棒だ。Air 2 Proがあれば、「Steam Deck」や「Nintendo Switch」に入れたゲームを広々とした画面で遊び、スマートフォンで再生した映画を臨場感たっぷりに楽しめる。映像は十分に鮮明なので、「MacBook」とつないで、ちょっとした仕事に使うことも可能だ。

 Air 2 Proは両目に1つずつ、合計2つの有機ELディスプレイ(解像度1920×1080)を搭載する。筆者は2023年に初代の「XREAL Air」とVitureのXRグラスをテストした。この時はVitureのグラスの方が気に入ったが、Air 2 Proは筆者が感じた初代Airの問題点をかなり解決している。

XREAL Air 2 Pro
提供:Sean Booker/CNET

 まずは着け心地だ。初代Airを使って残念に感じたのは、アームが曲げられないことだった。そのため、メガネで頭を締め付けられるような違和感があった。Air 2 Proは、初代と同様にレンズの傾きを3段階で調整できるだけでなく、アームも少し曲げられるようになった。その結果、頭を挟まれるような圧迫感は消え、長時間でもかけていられるようになった。重量は75gで、初代モデルよりもやや軽い。引き続き3種類のノーズパッドも付属する。

 筆者がVitureのXRグラスを気に入った大きな理由の1つが、レンズを通過する光の量を電子的に制御できるエレクトロクロミック調光機能だった。レンズの周囲を暗くできるため、明るい場所でもディスプレイが見やすい。この機能がAir 2 Proにも搭載された。右側アームの前方にあるボタンを押すと、周囲の状況がほぼそのまま見えるレベルから、ほぼすべての光を遮断して没入感を最大限に高めるレベルまで、レンズの透過率を3段階で切り替えられる。初代Airは屋外や明るい日差しの下では使いにくかったため、このアップデートはうれしい。初代Airと同様にレンズを保護し、光を遮断して没入感を高めるプラスチック製カバーも付属する。

 別売アクセサリーの「XREAL Beam」を使えば、Air 2 Proを「Xbox」や「PlayStation」といったHDMI対応製品とUSB-C to HDMIケーブル経由で接続することも可能だ。ドックを介さずにNintendo Switchとつなぐこともできる。側面のボタンで音量調節も可能だ。最大3.5時間使えるバッテリーを搭載しているため、持ち運びもできる。定期的に充電が必要な点は面倒だが、つないだデバイスにわずかだが給電できるのは地味にうれしい。

XREAL Air 2 Proの画面
提供:Sean Booker/CNET

 Beamを使うと、グラス越しに見える映像を調整できるようになる。オレンジ色のサイドボタンを押せば、3種類の表示モードを切り替え可能だ。「スムーズフォロー」モードでは、頭の動きに合わせてディスプレイが移動する。「ボディアンカー」モードでは、ディスプレイを好みの位置に固定できる。部屋の中の別の場所を見ていても、グラス超しに見えるディスプレイの位置は変わらない(どちらのモードでも、ディスプレイの大きさや自分からの距離は調整可能)。「サイドドビュー」モードではディスプレイを縮小し、ピクチャー・イン・ピクチャーのように視界の隅に配置できる。仕事や家事をしながらバックグラウンドで映像を再生できるため、非常に便利だ。

ゲームの画面
提供:Sean Booker/CNET

 ゲーム機やスマートフォンと接続されていない時は、Beam独自のアプリダッシュボードが表示される。今回はほとんど使う機会がなかったが、「Netflix」やAmazonの「プライム・ビデオ」を見たり、フォルダーマネージャーを利用して、32GBのストレージに動画をダウンロードしたりすることも可能だ。Beamの価格は119ドル(日本では1万6980円)。決して安いとは言えないが、Beamを導入することで使えるようになるデバイスの多さを考えると、お勧めできる。とはいえ、ゲームをするだけでもグラスの他に色々なケーブルやアクセサリーが必要になる点は残念だ。

 Beamの機能の中には、Air 2 Proに最初から内蔵しておいてほしいものも多い。別売の高価なアクセサリーを買わなくても、Air 2 Proを直接、XboxやPlayStationなどのHDMI機器と接続できるようになってほしい。

XREAL Air 2 Proを着けた筆者
提供:Sean Booker/CNET

 これまでに使ったスマートグラスの中では、XREAL Air 2 Proがベストだ。今回のアップデートによって装着時のフィット感が高まり、長時間使っても痛みを感じないようになった。エレクトロクロミック調光が導入されたことで視認性も向上した。別売のBeamと組み合わせれば、接続できるデバイスやカスタマイズの選択肢も大幅に増える。当面、旅行や出張にはAir 2 Proを連れていくつもりだ。しかし、Air 2 Proにも言えることだが、必要なケーブルやアクセサリーはもっと減らしてほしい。いずれ完全にワイヤレスで使えるようになる日が楽しみだ。

XREAL Air 2 Pro
XREAL Beam

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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