シャープは、2023年11月10~12日まで、東京・有明の東京ビッグサイトにおいて、同社初の大規模技術展示イベント「SHARP Tech-Day」を開催した。「Be a Game Changer」をテーマに、同社が独自に開発した40の技術を展示。初公開となる技術も多かった。
11月10日午前10時30分から行われたオープニングセレモニーでは、シャープ 社長兼CEOの呉柏勲氏が挨拶。そのなかで、シャープ創業者である早川徳次氏のCGアバターが、大型スクリーン上に登場。呉社長兼CEOに対して、「シャープの技術で世界に貢献してください」と声をかけながら、シャープペンシルを手渡すという演出が行われた。
スクリーンの早川徳次氏からシャープペンを受け取った呉社長兼CEOは、「シャープは111年前に創業し、ほどなくしてシャープペンシルを発明した。このペンシルは、革新の精神を真に象徴するもので、先代から継承したものである。この間、シャープは素晴らしい技術を開発してきた。この責任を私の手で、未来につないでいけることは、私の喜びであり、特権である」とコメント。
さらに、「SHARP Tech-Dayは、新たな技術が生まれる時代の始まりのイベントとして、今後の多くの革新につながることになる。ゲームチェンジをもたらすシャープの技術が、人々の生活や働き方を、より簡単に、より安全にしていくことになる。技術の進展を後押しするには、スピードと決心が重要な要素になる。未来に向けて、誠意と創意の信条をもとに、邁進していく」と述べた。
また、シャープ 常務執行役員 CTO兼R&D担当兼研究開発本部長の種谷元隆氏は、「シャープは、1912年に創業して以来、シャープペンシルをはじめ、世界初、日本初の製品を数多く生み出してきた。お客様に喜んでいただく価値を生み出す原点は技術である。これからも技術を進化させ、技術を使い、便利になったことを実感してもらうことで、ゲームチェンジを巻き起こしたいと考え、SHARP Tech-Dayという技術をベースにした展示会を開催した。未来に貢献できる技術を見せる場であり、これが商品に使われたときにどうなるのかを一緒に考えたい。それが、SHARP Tech-Dayの目的である。新しい未来をつくるきっかけにしたい」と語った。
また、「いまゲームチェンジを起こす技術は、AIと環境である。今回展示する技術のほぼすべてが、この2つの括りのなかに含まれるものである。人と地球にやさしく、安心安全、リラックスや快適を提供する企業になりたいというのが、シャープが日々考えていることである」と発言。生成AIに関しては、シャープが新たに提案するエッジAI「CE-LLM」に関する展示を行っていることを説明した。「ネットワークにつながった数100万台のAIoT家電や、スピーカーやマイクの機能を持った製品も、AIの入口になり、出口になり、生活のあらゆる場で、CE-LLMが活用されることになる。AIoTでシャープが目指してきた世界が、CE-LLMによって、第2フェーズに入ることになる」と位置づけた。
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