IDCは、世界スマートフォン市場に関する調査結果の速報値を発表した。2023年第3四半期の出荷台数は3億280万台で、前年同期の3億310万台に比べ0.1%の微減。出荷はやや減少したものの、市場は回復へ向かっているとした。
弱々しい需要やインフレ、地政学的な緊張などで各種市場が困難に直面しており、マクロ経済の先行き不透明さが長引いている。ただし、スマートフォン市場は需要状況が改善し、出荷減少ペースも鈍り、メーカーのなかには出荷を増やしたところも出てきた。
一方で、多くの地域で需要低迷が続いているため、在庫過剰の状態へ戻らないよう出荷状況に用心しなければならないという。
たとえば、中国では若年層の失業率悪化や不動産危機、デフレによる消費者の支出引き締めなどが影響し、出荷台数は10四半期連続の減少で前年同期比6.3%減だった。また、欧州は同8.6%減、日本は同5.3%減、米国は同1.1%減。
それに対し、新興市場は出荷を増やした。具体的には、中東・アフリカ(MEA)が同18.1%増、中南米(LA)が同8.2%増、日本と中国を除いたアジア太平洋地域が同1.3%増となった。
2023年第3四半期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年同期の数値と前年同期比。
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