ソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)は9月4日、家電やPC、ライト、自動販売機、エレベーター、自動車などの電磁波ノイズエネルギーを利用した、エナジーハーベスティング(環境発電)用のモジュール開発を発表した。
本製品は、電気を使用するあらゆる機器から発生する電磁波ノイズを利用し、電力を生成できるエナジーハーベスティング技術。SSSがチューナー開発で培ってきた技術を応用することで、電磁波ノイズから電力を高効率に生成することができる。
電磁波ノイズの発生源である、電子機器などの金属部をアンテナの一部として活用するとともに、電気への変換効率を高める整流回路を用いた独自の構造を採用。モジュールを構成する部品点数を抑えることで、7mm角という小型化を実現し、設置の自由度を高めた。
小型なモジュールながら、家電やPC、ライト、自動販売機、エレベーター、自動車、産業用機器などが発する、数Hzから100MHz帯の電磁波ノイズを電気エネルギーに変換。これにより、数10μW~数10mWの電力を収穫し、低消費電力型のIoTセンサーや通信機器などへの給電、電池などへの充電が可能となる。
電力収穫の対象となる電子機器などが通電されていれば、待機時においても電力の収穫が可能。太陽光や電波、温度差を用いたエナジーハーベスティング方式とは異なり、持続的なハーベスティングが可能だ。
また、電子機器などから発生する電磁波ノイズを収穫し続けるため、収穫電圧の変化を検知することによる、電子機器内部の状態把握が可能で、照明が正常に点灯しているかの検知、モーターを内蔵したロボットなどの機器の故障の予知管理などへの応用も期待できるという。
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