決済機能付きデジタル社員証アプリ「TwooCa(ツウカ)」を運営しているKort Valutaは9月6日、Visaのタッチ決済機能とヘルスケア管理機能を併せ持つスマートリング「TwooCa Ring」を発表した。価格は4万5000円(税別)で、受注を受付中だ。
現状は、企業が従業員に提供するB2B2E向けのサービスを想定しており、リング一つでデジタル社員証×決済×健康管理が行えるのが特長。個人への販売は、検討しているが時期は未定という。
決済機能は、プリペイドカード型のVisaのタッチ決済に対応。取得できるヘルスケアデータは、心拍数、睡眠、体温、歩数。これらのデータをもとに健康状態を採点し、おすすめの健康改善コンテンツを配信する。
同社が提供するIDテックサービス「TooCa Wallet」と連携し、デジタル社員証や社食連携、掲示板などの機能が付帯するほか、社割モールなどクローズドなマーケットならではのモールを利用できるようにしたという。
Kort Valuta 代表取締役の柴田秀樹氏は、画一的なサービスではなく、“個”に寄り添う「分散型社会」(相互扶助)に向けて、個別的なサービスの提供を目指していると説明する。「たとえば、リンゴが好き、イチゴが好き、バナナが好き。その人たちにあったサービスを提供することを心がけている。クローズドなマーケットでマネーヘルスを最大化させる」と説明した。
なお、リングの材質は、内径がセラミック、外側がプラスチック、リング表面はカーボンファイバー・エポキシ樹脂だ。防水性はIPX6およびIPX7。フル充電で約4日間利用でき、充電時間は約60分。
購入したリングとサービスは、箱の小箱のフィルムに貼付されたQRコードをスマートフォンで読み取り、SMS認証などを経てひも付ける。また、各サービスは、デジタル社員証やモール機能が利用できる「TwooCaアプリ」と健康管理用の「TooCa Ringアプリ」を通して利用する。
ビザ・ワールドワイド・ジャパン 代表取締役社長のシータン・キトニー氏は、Visaのタッチ決済のメリットについて、スピード、安全性、利便性、拡張性と説明する。「決済時間は、現金だと平均で16秒かかるが、タッチ決済は8秒に削減でき、セキュリティも確保できる。タッチ決済の割合は、世界平均では59%まで浸透しているが、日本では20%でまだ道のりは長い。TwooCa Ringは、健康管理と決済を組み込み、1つのデバイスに統合しているのがすばらしい点。タッチ決済の普及率を高めるためには、革新的なデバイスがカギとなる。消費者の日常生活の中にシームレスに溶け込むことで、少額な決済から高額な取引までより自然な決済取引のツールになっていく」と期待を寄せた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」