b8ta、ポップアップストアのコンセプトは「初物」--大阪常設店の上の階で

 実店舗を体験型ストアとして展開する“売らない小売り”のb8ta Japan(ベータジャパン)は、6~7月にかけて「b8ta Pop-up Osaka - Hankyu Umeda 2023」を実施した。

 阪急うめだ本店の8階に常設する「b8ta Osaka - Hankyu Umeda」に加え、9階の祝祭広場に、一時的な体験スペースとしてポップアップストアを設置。日本初上陸の商品や海外の最新型XRの商品、大阪地場の企業の商品などを、より一層周知するという取り組みだ。本記事では、当日注目を集めていた商品などを紹介しよう。

平日午前中にもかかわらず、多くの人で賑わっていた
平日午前中にもかかわらず、多くの人で賑わっていた

クラファン達成商品が続々

 日本で初上陸となった商品の1つが、VITUREのXRスマートレンズ「Viture One」(ヴィチュアー・ワン)だ。スマートフォンやPC、「Steam Deck」「ROG Ally」といったゲーミングデバイスなどとつなげて、約3m先でフルHD、120インチ相当の大画面を楽しめる。5月から「Makuake」でクラウドファンディングを実施、目標金額を達成した製品だ。

XRスマートレンズ「Viture One」
XRスマートレンズ「Viture One」
VITURE FOUNDER & CEO 姜公略氏
VITURE FOUNDER & CEO 姜公略氏

 本体の重さは約78gで、ディスプレイに有機ELレンズを採用。最大輝度は1800ニトで、グラス内部にHARMANと共同開発した空間オーディオシステムを内蔵する。

キャプション

 オプションの「モバイルドック」をつなげば、「Nintendo Switch」「PlayStation 5」などともつなげられる。また、Androidベースの独自OSを搭載、128GBのストレージを内蔵するネックバンドも用意。利用する場所と自宅にネット環境があれば、離れた自宅のPlayStation 5や「Xbox」などを楽しむことが可能だ。

「PlayStation 5」で体験
「PlayStation 5」で体験

 Viture One同様に初上陸となった商品は、ワイアード・ミュージックのポータブルスマートピアノ「PopuPiano」。こちらもMakuakeでクラウドファンディングを実施、目標金額を達成している。

ポータブルスマートピアノ「PopuPiano」
ポータブルスマートピアノ「PopuPiano」

 重さは約650g、本体サイズは高さ約33mm×幅463.8mm×奥行き122.6mmの軽量&コンパクト仕様で、バッテリー容量は2200mAh。Bluetoothでアプリに接続してコンテンツを楽しめる。ゲーム感覚でピアノを練習できるほか、さまざまな楽器を演奏可能。DTMソフトとも連動できるため、曲作り、演奏、録音までをカバーするという。

ポータブルスマートピアノ「PopuPiano」


 そのほか、DG TAKANOが「meliordesign」ブランドで展開する、水ですすぐだけで油汚れも菌も落とせる食器が日本初お披露目となった。

「meliordesign」の食器の概要
「meliordesign」の食器の概要

“初物づくし”で構成した大阪ポップアップストア--より知ってもらう仕掛けも

 b8taは、常設店のほか、さまざまな場所で一時的に商品を紹介するポップアップストアにも取り組んでいる。2022年に実施した際は、5日間で6000人が来場。そのほか名古屋や福岡でも開催している。

 同社は4月、阪急うめだ本店の8階に常設店を構えた。2023年内の出展企業が埋まるほど盛況な一方で、ベータ・ジャパン 代表取締役社長 CEOを務める北川卓司氏は、「知っていただく機会という意味では、まだまだ自分たちから創出できてない。(ポップアップストアでは)広いスペースを使って、たくさんの人たちに知ってもらえる」とし、2022年に引き続き、阪急うめだ本店9階でのポップアップストア実施に至った狙いを説明する。開催は常設店を構える前から決めていたそうだ。

 阪急うめだ本店の9階の大きなスペースを活用し、2022年は日産自動車の電気自動車(EV)を出展。今回は少し趣向を変え、日本初上陸、大阪初進出、その日に発売となった商品などの“初物”を中心に取りそろえた。「従来のb8taは出展社に内容を決めてもらっているが、今回はb8taから出展社へ声がけした商品で構成した」と、北川氏も太鼓判を押す出来栄えとなっていた。

大阪初進出になるというキッコーマンの醤油


電動バイク「Makka range」(マッカ レンジ)も展示。「許可が下りれば走らせたかった」北川氏
電動バイク「Makka range」(マッカ レンジ)も展示。「許可が下りれば走らせたかった」北川氏

 また、「2022年に実施したときは、『買いたい』という声が多かった」(北川氏)という要望を踏まえ、いくつかの商品は在庫を用意。同様に、QRコードをうまく読み取れないといった声を反映し、スマホをかざすだけで情報が取得できる仕組みも用意した。

スマホをかざしただけでウェブサイトが開く仕組み
スマホをかざしただけでウェブサイトが開く仕組み

 今後の構想として、資金とのバランスを考えつつとした上で、2025年までに8~10の常設店舗を開店させたいと語る。期間限定店舗は、出展歴のない北海道、札幌などを視野に入れているとのことだ。

 加えて、「4月に福島日産自動車と実施した、“売らない小売り”の仕組みを導入できる企業向けの取り組み『by b8ta』への問い合わせも多い。ポップアップストアからさらに一歩踏み込み、皆様が体験できるイベントのような、コロナ禍ではできなかったものなどもやっていきたい」(北川氏)とし、幅広くさまざまなことを手がけていきたいと話した。

ベータ・ジャパン 代表取締役社長 CEO 北川卓司氏
ベータ・ジャパン 代表取締役社長 CEO 北川卓司氏
プレスリリース
体験型ストア 導入・運営支援 by b8taについて

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]