ChatGPTは、多くのユーザー、特にミレニアル世代にとって人気のある生産性ツールとなっている。しかし人工知能(AI)という話題に対する関心が高まるにつれ、AIのセキュリティと信用性に対する懸念も高まる。ユーザーらはChatGPTについて、この2つの点と信頼度が最大の弱点だと見ている。
消費者インサイトの調査を手がけるHundredXは、人気のある70以上の生産性ツールに関して5万件以上のフィードバックから分かったユーザー体験とChatGPTのユーザー経験を比較して分析した。比較対象となった生産性ツールには「DocuSign」「Microsoft Office」「Zoom」「Google Workspace」「Adobe」「Slack」などがある。
他の生産性ソフトウェアと比較すると、ChatGPTは信頼性とセキュリティにおいて否定的に捉えられており、ユーザーからは、「あまりにも簡単に剽窃(ひょうせつ)目的で利用できる」「私の学生は課題でカンニングするために使っている」といったコメントも見られた。しかし、ChatGPTの点数は悪いわけではない。ユーザー満足度は最高ではないが平均以上で、NPS(ネットプロモータースコア)は100点中30点だった。ユーザーからの反応も良く、アーリーアダプターの40%はこれからの1年間で同ツールの利用を増やす予定だと回答した。使う頻度が減ると答えたのはわずか10%で、今後も成長が見込まれる。
HundredXの創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるRob Pace氏は、次のように述べている。「AIに対する消費者の懸念を解消するために重要なのは、アプリケーションにデータクレンジングとスクリーニングの機能を実装することだ」「ボットによって作り出されるような偽コンテンツを効果的に除外できれば、信頼性スコアは有意義に増加するだろう。例えば米公共ラジオ局National Public Radio(NPR)は競合する平均的なメディア企業よりもNPSが35ポイント高いが、それには信頼性や信用などの『質』に関連した複数のスコアが大きく寄与している」
人気の生産性ツールから算出した業界の平均と比較した場合、ChatGPTの強みは使いやすさ、パフォーマンス、価値にある。この成功を受けて、ChatGPTの開発元であるOpenAIは、自社のビジネスモデルにOpenAIの技術を取り入れたいと願う企業向けのプラグインやAPIを開発した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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