人工知能(AI)に関する大きな懸念は、それが労働者にどのような影響を及ぼすか、特に人間に取って代わり得るかという点にある。しかしAIが与える影響の大きさは産業によって異なり、仕事の性質に左右される可能性が高い。
Pew Research Centerが米連邦政府のデータを分析し、AIで代替または補助できる可能性が最も高い労働者や産業を調査したところ、米国人の実に19%がそのような仕事に就いていることが分かった。
学士号以上が必要な仕事に就いている人は、これに当てはまる可能性が高い。調査によると、学士以上の学位を持つ労働者は、高校卒業資格しかない労働者よりAIの影響を受ける可能性が2倍以上高かった。
具体的に、AIの影響を最も強く受ける仕事、つまりAIで代替または補助できる可能性が最も高い仕事は、予算アナリスト、データ入力管理者、税務申告代行業者、テクニカルライター、ウェブ開発者などだ。
これらの業界は、プログラミング、執筆、数学などの分析的な作業が得意な生成AIの能力を生かせるため、最も影響を受ける可能性が高い。
影響が中程度の仕事は、最高経営責任者(CEO)、獣医、インテリアデザイナー、資金調達担当者、営業マネージャーなどだ。
最後に、影響が小さい仕事は、理髪師、保育士、皿洗い担当者、消防士、配管工などだ。
これらの結果から分かるように、影響が最も小さいのは、理髪師や皿洗い担当者など物理的に人手を必要とする仕事、あるいは営業マネージャーやCEOに求められる対人コミュニケーションなど、AIでは再現できないスキルを必要とする仕事だ。
興味深いことに、調査によると、最も影響を受ける産業の労働者は自分たちの仕事がリスクにさらされているとは感じておらず、AIは人に取って代わるよりも、人を補助してくれる可能性が高いと考えている。
具体的には、ITに携わる労働者の32%は、AIから多大な影響を受ける可能性のある業界にいるにもかかわらず、AIは自分にとって害になるよりも助けになると回答した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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