人工知能(AI)は、広く使われている多くのテクノロジーに組み込まれ、何年にもわたって見えないところで活用されてきた。「ChatGPT」がもたらしたAIブームによって一躍注目を集めることになったが、これはそれほど望ましい状況ではなかったかもしれない。
米スティーブンス工科大学は米国時間7月26日、各種テクノロジーに対する一般の人々の考え方を調査した年次レポート「TechPulse Report」を公開した。2023年版レポートの調査結果から分かるのは、AIの人気の高まりによってAIに対する一般の人々の認識がむしろ悪化した可能性があるということだ。
調査対象となった米国の成人2200人のうち、AIによる良い影響が悪い影響を上回ると答えたのはわずか38%だった。2021年の48%から、2年間で10ポイント減少したことになる。
AIの影響に対するこうした否定的な印象は、AIのさまざまな潜在的用途に広がっている。AIが個人の安全、国家安全保障、個人のプライバシーに良い影響を与える可能性があると答えた回答者は、2021年から減少した。
さらに、回答者の25%は、AIについて最も強く持っている感情は「不安」だと答えた。
こうした感情は、比較的新しい技術が広く使われたことで、予想外の否定的な事態が相次いだことに起因している可能性が高い。
いくつか例を挙げると、AIの影響を受けた株価下落や求人の中止は言うまでもなく、3月20日に発生したChatGPTのデータ流出、OpenAIの技術に関する米連邦取引委員会(FTC)の調査、複数の訴訟、さらにはAIのリスクについてAIの専門家らが発した警告などがある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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