欧州連合(EU)は人工知能(AI)の規制に取り組んでおり、一部の企業はそれを快く思っていない。EU圏の多数の主要企業が現地時間6月30日、最近承認されたArtificial Intelligence Act(AI Act)の草案を批判する公開書簡を発行した。150人を超える企業幹部らがその書簡の中で、この法案は「われわれが現在および今後直面する課題に効果的に対処することなく」、競争と技術主権を損なう恐れがあると主張している。
Airbus、ARM、Meta、Mistral AI、Renault、Ubisoftなどの幹部や創業者らは、欧州議会によって採択された法案が、AIシステムを開発する企業に不相応なコンプライアンスコストと責任リスクを課すことになり、成長の重要な時期の競争を実質的に阻害することになると述べた。
「生成AIはさまざまな地域の遂行能力、つまり重要性に、決定的影響を与えるような技術だ。最も強力な大規模言語モデルを保有する国は、決定的な競争上の優位性を持つことになる」と書簡には書かれている。
欧州議会は14日、AI Actの草案を可決した。この法案は企業のAIモデルについて、リスクの検証と透明性要件の順守を求めるものだ。
EUと米国の議員らは、AIを規制する方法を見出そうとしており、自社の技術を規制されることになる企業の幹部までもが、AIが人類に及ぼすリスクについて警告している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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