パナソニックは6月19日、自動計量と遠隔炊飯機能を搭載した「自動計量IH炊飯器 SR-AX1」を7月上旬より一般販売すると発表した。市場想定価格は4万6000円前後(税込)。
SR-AX1は、パナソニックがこれまで手掛けてきた一般的な炊飯器とは一線を画す製品だ。内蔵している米タンクと水タンクに、最大2kgの無洗米と600mlの水をセットしておけば、いつでも炊飯ができるのが特長。米は無洗米を使用することで、洗わずに炊ける。炊飯量は0.5合から2合まで0.25合刻みで選べる。
外出先から帰宅する途中にアプリを操作すれば、帰宅時に炊きたてのごはんが楽しめるほか、家にいながらもアプリを使って操作ができる。炊飯のスタートだけでなく、炊き上がりの時刻や量を遠隔操作できるので、予定に合わせた柔軟な炊飯設定ができる。モニターの声では、「朝セットし忘れても、起きた瞬間にベッドから指示を送れば間に合うのが魅力」など、家ナカの需要も想定以上に高いという。
スリムコンパクトなデザインで、米タンクの下におひつ(釜)を配置。おひつ型の内釜により、炊きたての状態で食卓に置けるスタイリッシュさも特長のひとつだ。なお、一般の炊飯器のような保温機能はない。
おいしさのひみつは、正確な計量と無洗米専用の独自炊飯プログラムにあるという。無洗米は中まで均一に吸水させることが難しいため、前炊き温度を低め、時間を長くすることで米の芯まで吸水。最適な火力で沸騰を維持し、米の芯まで膨らませる。
無洗米は白米より味が落ちる、といったイメージを持つ人も少なくないが、食べ比べのアンケート結果では、「無洗米のほうがおいしい」あるいは「同じくらい」と答えた人は7割を超えたという。また、洗う手間がかからないことやとぎ水が発生しないことで環境にも配慮できる。なお、製造時に発生する肌ヌカは飼料などに循環利用されているという。
試作の当初は、安定した炊飯ができず悩んだこともあったという。そこで、水と米を少量ずつ交互に投入することで米を均一にして解決したと明かした。
2022年11月に開始した発売前の製品を一定数のモニターが使って感想などをフィードバックする先行体験プログラム「Future Star Program」で募集したところ、200台の応募枠に約1万件の応募があったという。パナソニックでは「かなり驚異的な数字」と見ており、大きな手応えとともに製品化に至った期待の高い商品だ。
メインターゲットをDINKs世帯、サブターゲットをシングル層に設定し、“米や水の計量から解放~外でも家でもスマホで時短”がコンセプトだ。食べきる分だけ、いつも炊きたてを食べるスタイルを提案し、新たな炊飯生活を望む層に提案していく方針だ。
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