Amazonと同社傘下のRingがそれぞれプライバシー侵害について罰金を支払うことを、米連邦取引委員会(FTC)が米国時間5月31日に発表した。Amazonは子供のデータを削除しなかった問題に対して2500万ドル(約35億円)、Ringは従業員や契約業者によるセキュリティカメラ映像へのアクセスを制限しなかった問題に対して580万ドル(約8億円)を支払う。
FTC によると、Amazonは、音声アシスタント「Alexa」を通じて取得した子供の音声や位置データを保護者が削除できないようにして、数年間にわたってそのデータを保存し、子供のパターンとアクセントをより良く把握できるよう、Alexaのアルゴリズムの改良に使用していたという。
FTCは、これによりデータが「不要なアクセスによる被害を受けるリスクにさらされた」としている。
「児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)は、企業が子供のデータを恒久的に保存することをいかなる理由においても認めておらず、自社のアルゴリズムのトレーニングを目的とした保存は、当然ながら認められない」と、FTCの消費者保護局のSamuel Levine局長は発表の中で述べた。
Amazonはブログに掲載した記事で、FTCの主張には同意しないとして、法律違反を否定した。
「顧客とその家族に対するわれわれの責任を非常に深刻に受け止めている」とAmazonは述べ、「子供のプライバシーの保護に懸命に取り組み、子供向け製品およびサービスに堅牢なプライバシー保護を構築している」とした。
FTCは31日、Amazon傘下のRingに対しても、580万ドル(約8億円)の罰金を科した。2018年にAmazonに買収されたRingは、ビデオドアベル、屋内および屋外向けカメラ、ホームセキュリティサービスを提供しているが、米国各地の警察当局にドアベルの映像を提供するなど、そのプライバシー慣行で長く批判されてきた。31日に発表された和解は、同社の従業員や契約業者が顧客の動画にアクセスすることを制限していなかったとされる問題と、ユーザーの同意なくその動画をアルゴリズムのトレーニングに使用していたとされる問題に関連している。
Ringも同様に、FTCの主張に同意しないとする声明を出した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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