Microsoftが人工知能(AI)ツールを自社製品に組み入れ続ける中、Operaも独自のAIツールを発表した。Operaが投入したのは「Aria」という新たなAIチャットボットだ。Ariaは、「Microsoft Edge」に組み込まれた新しい「Bing」のように、ブラウザーのサイドバー上に搭載されている。また、Ariaは無料で利用可能だ。
Operaの「Composer」インフラを用いることで、AriaはOpenAIの「GPT」テクノロジーを活用するとともに、ウェブ上の最新情報を検索する機能や、テキストやコードの生成、製品に関する質問への回答といった追加機能を実現している。例えば、サポートドキュメントのデータベース全体に関する知識と現行製品に関する知識を組み合わせることで、サポートを必要としているユーザーを支援できる。
Ariaは、OpenAIの「GPT-4」を搭載している新しいBingチャットと同様に「ChatGPT」相当のテクノロジーを採用するとともに、Opera独自の情報やインターネットからの情報を反映できるようになっている。
Ariaは同社独自のネイティブな生成型AIアシスタントとして、ChatGPTや「Facebook Messenger」「TikTok」「WhatsApp」とともにOperaブラウザーのサイドバーに追加されている。新たなアシスタントは「ChatGPT Plus」のバージョンと同様、インターネットにアクセスできるようになっている(無料版ChatGPTの知識は、2021年以前のコンテンツに限定される)。
要するにこの生成型AIは、Operaのブラウザーエクスペリエンスに生成型AIの能力を統合していくという同社の計画における、ChatGPT統合と、最近の「Opera One」の開発に続く最新の一手というわけだ。
デスクトップ向けOSを使っている場合、最新版の開発者向けOpera OneをダウンロードするだけでAriaを使えるようになる。また、「Android」搭載デバイスを使っている場合は、「Google Play」ストアからOperaのベータ版(「Opera beta Webブラウザー」)をダウンロードする。Ariaにアクセスするには、Operaのアカウントが必要だが、有効なメールアドレスを持っていれば誰でも無料で作成できる。
また、このComposerインフラによって、Ariaは他のAIモデルと接続できるようにもなっている。Operaは将来的に、複数のパートナー企業が提供している検索サービスなど、より多くの機能と統合する計画だ。
現在のところ、AriaはOperaの推進しているプロジェクトの初期段階にあるが、同社はAriaとブラウザーエクスペリエンスの統合をさらに進め、最終的にはブラウザーをまたがるタスクの支援を可能にしたい考えだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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