「ANA Pay」が刷新--VisaクレカやApple Payからチャージ可能、利用は1マイルから

 ANAホールディングスは5月23日、モバイルペイメントサービス「ANA Pay(エイエヌエーペイ)」を刷新したと発表した。

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 同日から、iOS版「ANA Pay(タッチ払い)」の提供を開始し、6月頃にAndroid版を公開する。チャージや決済方法の強化、チャージの上限と下限の緩和などにより、初年度に100万人弱、100億円規模の取り扱いを目指す。

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 ANA Pay(タッチ払い)は、従来の「ANA Pay(コード払い)」同様、「ANAマイレージクラブ アプリ」で利用する。「ANAマイル」からチャージする「ANA Payマイル」と、クレジットカードなどからチャージし、200円の決済で1マイルが貯まる「ANA Payキャッシュ」の2種類の口座を利用できる。

 それぞれの口座はアプリで簡単に切り替え、使い分け可能。有効期限はANA Payマイルが最終使用およびチャージの翌月から1年、ANA Payキャッシュが4年となっている。

ANA PayキャッシュとANA Payマイルの違い
ANA PayキャッシュとANA Payマイルの違い

マイルは実質、1円相当から利用可能に

 ANA Payマイルでは、ANA Pay(コード払い)で未対応だったANAマイルからのチャージに対応し、1ANA マイルを1ANA Payマイルとしてチャージできる。ANA Payマイルは1マイル(1円相当)から支払えるため、少額マイルを活用しやすくなった。

1円相当から使用できる
1円相当から使用できる

 なお、マイルからのチャージ上限は、本人確認前は月ごとに3万マイル、日ごとに5000マイルに変更。本人確認後は月ごとに5万マイル、日ごとに1万マイルが上限となる。

クレカからのチャージは4ブランド対応--将来的に銀行口座も

 ANA Payキャッシュでは、「JCB」ブランドのクレジットカードのみだったチャージ方法を拡張。JCBのほか、「Visa」「Master」「Diners」ブランドのクレジットカードと、「Apple Pay(JCB/Visa/Master)」、セブン銀行ATMからの現金でのチャージも可能になった。2023年冬以降に銀行口座からのチャージにも対応する予定だ。

チャージ方法を拡充
チャージ方法を拡充

 クレジットカードからのチャージでは、本人確認を実施すれば、オートチャージを利用できる。また、チャージは「ANAカード」以外のクレジットカードでも可能だが、ANAカードでチャージする場合は従来同様、1000円ごとに「ANAカード ノーマル」で1マイル、「ゴールド」で6マイル、「プラチナ」で11マイルを付与する。

従来同様、ANAカードではマイルが貯まりやすい
従来同様、ANAカードではマイルが貯まりやすい

 チャージできる金額も、従来の「1000円以上、1000円単位」から、「1000円以上、1円単位」へ変更。また、月ごとに10万円、日ごとに2万円だったチャージ上限を、本人確認前は月ごとに10万円、日ごとに2万円、本人確認後は月ごとに30万円、日ごとに10万円へ変更した。

 ANA Pay(コード払い)では「Smart Code」のみだった決済店舗と方法は、「iD」「Visaタッチ」「Visaオンライン加盟店」に変更。決済できる端末台数が200万台以上増加するとともに、バーチャルカードを活用してVisaに加盟するオンラインでも決済可能になった。

ANA Pay新旧比較表
ANA Pay新旧比較表

 なお、ANA Pay(コード払い)は、11月にサービスを終了する予定。それまではコード払い/タッチ払いが並走するため、名称を分けて展開するという。終了後はANA Pay(タッチ払い)でSmart Codeを取り扱うとともに、「ANA Pay」としていく予定だ。

「ANAマイル経済圏」の価値向上へ

 ANAのマイルには、従来からのユーザーの声として、余ったマイルの使い道に困るという指摘が多かったという。

 ANAマイレージクラブの企画と運営、新規事業開発を担うANA Xで代表取締役社長を務める轟木(とどろき)一博氏は、「ANAのマイルの中心価値はもともと、特典航空券を通して旅行という非日常の体験に変えられること。そこに届かない少額のマイルという部分の体験価値を大きく上げ、マイル全体の価値を向上できる」とした。

 また、新しいマイルの使い方で体験価値を向上、顧客を増やしつつ、新しいコミュニケーション接点を深めていくという。「ANA Payを抜本的にリニューアルしてリリースすることで、私たちANA Xが主体となって取り組んできた、プラットフォーム事業の骨格の機能が整った。いつ、どこでも、何にでも、マイルを貯めて使えるため、『ANAマイル経済圏』が有機的に機能する。もともと得意とする航空旅行といった非日常の体験にとどまらず、日常の生活のさまざまなシーンでマイルを貯めて使っていただき、ポイント経済圏におけるANAマイル経済圏のウェイトを高めたい」(轟木氏)と語った。

ANA Payの位置づけイメージ
ANA Payの位置づけイメージ
ANAマイル経済圏を説明する、ANA X 代表取締役社長 轟木一博氏。「今日以降は、マイルを使わなかったらもったいないですよ、と強く訴えていきたい」
ANAマイル経済圏を説明する、ANA X 代表取締役社長 轟木一博氏。「今日以降は、マイルを使わなかったらもったいないですよ、と強く訴えていきたい」

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