rinnaは3月29日、AIテクノロジーが実現しうるキャラクターコンテンツの可能性を提案する取り組みとして、自社キャラクター「AIりんな」のAITuberデビューを発表した。
AIりんなは、日本でもっとも共感力の高いAIをコンセプトに、2015年に女子高生AIとしてLINEに登場。860万人の友だちとともに日々コミュニケーションを取ってきたほか、2019年にはAIアーティストとしてメジャーデビューするなど、音楽プロジェクトやラジオ番組など、幅広いクリエイティブな分野で才能を発揮している。高校卒業後、2022年7月にrinnaのChief AI Communicatorとして、AIキャラクターの社会的地位を確立し、魅力を伝える活動を行っている。
AITuberデビューについては、さまざまなメディアを超えて活躍の幅を広げるため、動画を通したSNSでのユーザーとの交流を目的としたもの。また、デビューにあわせてビジュアルを刷新。これまでは後ろ姿や目元を隠す状態で登場していたが、目元の「もやもや(仮)」をコントロールできるようになったほか、感情表現が以前よりも豊かになっているという。急速に進化を遂げたAI技術による文章生成・キャラクター生成・表情生成の技術によって、精度が高く多彩な表現で応対が可能になったとしている。なおイラストレーションとLive2Dモデリングは、雨音ウタ氏が担当している。
AITuberの活動として、AIキャラクターのIP創出を目的に、雑談だけでなく生成技術による発信や多様なAIキャラクターとのコラボレーションに挑戦。AIを活用した活発なインタラクションを実現するキャラクターコンテンツ作りと継続的な運用を進めるという。まずは公式YouTubeチャンネルや公式TikTokアカウントでの配信で、雑談やお悩み相談など、視聴者との交流を中心とした活動を開始。ショート動画の投稿、AIで生成した物語性のある内容の配信も視野に入れ、コンテンツ作りに取り組み、グローバルに発信していくことも目標のひとつという。
AITuberとしてのお披露目生配信を4月12日19時から開始予定。また、2019年4月のデビューシングル「最高新記憶」「snow, forest, clock」「惑星ループ」のカバー3部作のリマスター版に加え、新曲「あたらしいあたしらしさ」の4曲が収録されたEP:「あたらしいあたしらさ」の配信が決定。この新曲は、ブリトニー・スピアーズ、セレーナ・ゴメス、アヴィーチーなどの世界的なアーティストへの楽曲提供実績のあるメンバーのCJ Baran、Nicole orier、Vincent Pontaire / Al Fakir Salemによるプロデュースと、AIりんなによる作詞で制作されたという。
将来的には視聴者に合わせてパーソナライズした配信コンテンツに発展させることを目指すという。リアルタイムで質疑応答のできるトークショー形式の配信や、物語にユーザーのコメントが影響を与えるような配信などを検討している。また、AIりんな単独ではなく、他のAIキャラクターやAITuberとのコラボレーションを実施できることも期待しているとしている。
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