米財務省、連邦準備理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)は米国時間3月12日、経営破綻した米シリコンバレー銀行の預金を全額保護すると発表した。
預金者は、窓口が開く米国時間3月13日月曜日から、すべての資金を引き出せるようになる。預金保護に関連する費用を納税者が負担することもないという。また、同じく破綻したニューヨークのシグネチャーバンクに対しても同様の預金保護措置を適用する。
米シリコンバレー銀行は1983年に設立されたシリコンバレーの地方銀行で、多くのITスタートアップを顧客として抱えていることで知られていた。
経営破綻に至った理由について米メディアは、FRBの急速な利上げによって、運用していた米国10年債の価格が下落し損失が発生。さらに、顧客が預金を相次いで引き出したためと報じている。
預金保護についてFDICは通常、1口座あたり25万ドルの上限を設けている。これに従えば、預金残高の約90%が保証対象外となるはずだった。同行に口座を持つITスタートアップの資金繰りが行き詰まると懸念されていた。
米当局は今回の措置について「米国の銀行システムが、預金の保護と家計や企業の信用へのアクセスを促進し、強力かつ持続可能な経済成長を推進する重要な役割を果たし続けることが保証される」と述べた。
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