Elon Musk氏はここ数週間、人工知能(AI)の研究者らに接触し、大きな注目を集めているOpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」に代わる技術の開発について打診したという。The Informationが米国時間2月27日、この件を直接知る複数の関係筋の話として報じた。
Musk氏は、Alphabet傘下のAI開発企業DeepMindでAIの研究に従事していたIgor Babuschkin氏に、研究所の設立を打診したとされる。
Musk氏は2015年、新興企業インキュベーターY Combinatorのプレジデントを務めていたSam Altman氏と共同で、AI開発の管理を目的にOpenAIを設立し、会長に就任したが、利益相反の懸念があるとして2018年に同職を退任した。Musk氏はその後、OpenAIに関わっていない。
The Informationが報じた内容の背景には、AIの利用拡大競争が加速している現状がある。OpenAIのChatGPTやGoogleの「Bard」などの競合技術は、電子メールへの返信やレポートの要約をこなすほか、質問されるとより人間に近い会話調で回答するなど、一般ユーザーのオンライン利用を大きく変える可能性を秘めている。
The Informationによると、Musk氏とBabuschkin氏はAI研究を進めるチームの結成について協議したが、プロジェクトはまだ初期段階にあり、具体的な製品開発の計画はないという。Babuschkin氏もThe Informationの取材に対し、そうしたプロジェクトに正式に加わった事実はないとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス