トヨタ自動車は1月26日、4月1日付けで豊田章男氏が代表取締役社長を退き、代表取締役会長に就任すると発表した。後任の社長には現在執行役員を務める佐藤恒治が就任する。
豊田章男氏は2009年、リーマンショックなどを受けた赤字転落直後に代表取締役社長に就任。その後、世界規模でのリコール問題や東日本大震災などをくぐり抜けた。同氏は会見で「会社存亡の危機の連続だった。とにかく必死に1日1日を生き抜いてきた。これが正直な気持ちだ」と振り返った。
豊田氏によると、社長の退任は、現在代表取締役会長を務める内山田竹志氏の退任がトリガーとなった。「トヨタの変革をさらに進めるためには、私が会長となり、新社長をサポートする形が一番良いと考え、今回の決断に至った」とした。
後任となる佐藤恒治氏は現在53歳。1992年にトヨタ自動車に入社後、1994年にはカローラやプリウスの部品開発に携わり、2003年からはレクサスを担当した。
佐藤氏は会見で「豊田社長から内示を受けた時に『自分らしくやりなさい』という声をいただいた」と前置き。さらに「私はエンジニアで長くクルマづくりに携わってきた。クルマを作ることが大好きだ」と述べた。
続けて「楽しさを追求したクルマや、移動を支えるクルマ、そしてこれからのクルマはモビリティへ大きく進化していく。その中でクルマの本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案していきたい」「モビリティカンパニーへのフルモデルチェンジに取り組む」とした。
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