テクノロジー業界の環境意識を高め、消費者の負担を軽減することを目指して、欧州連合(EU)は現地時間12月8日、共通充電器に関する新しい指令を正式に公布した。
この指令は12月27日に発効する。
つまり、2024年末までに、EUで販売されるすべてのモバイルデバイス(Apple製デバイスも含む)にUSB Type-C(USB-C)充電ポートが搭載されることになる。
It is official ‼#CommonCharger published in theOfficial Journal. The rules will enter into force before the end of the year & start to apply before the end of 2024! @alexagiussaliba @EP_SingleMarket
— IMCO Committee Press (@EP_SingleMarket) December 8, 2022
Reminder on what this meanshttps://t.co/LjzLs56URf https://t.co/Rh8PHTG0KC
共通充電器に関する新指令の下では、スマートフォン、タブレット、ヘッドホン、カメラなど、小型および中型のすべてのデバイスに同じ充電端子を搭載することが義務づけられるため、消費者は適切なケーブルを見つけやすくなり、購入して携行する充電器の数も減らせる。
2026年春から、この指令はノートPCにも適用される。
共通充電器指令を定める取り組みは、電子廃棄物の量を削減し、より持続可能な慣行を実施する取り組みの一環として、約10年前から進められていた。共通充電器指令が最初に承認されたのは10月のことだが、今回正式に公布され、まもなく発効する運びとなった。
サムスンやGoogleなどの多くのメーカーは、すでにUSB-C充電端子を備えたデバイスの製造に移行している。ただし、独自の「Lightning」端子を備えたAppleなど、USB-C充電端子をまだ採用していないメーカーは、新しい指令を順守しなければならなくなる。この指令は、例外なくすべてのメーカーに適用されるからだ。
Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントGreg Joswiak氏は、The Wall Street Journalに対し、「環境のためにも当社顧客のためにも、政府がそこまで厳しい規範を定めない方が良かったと考えている」が、EUの指令には従う、と語った。
この政策の実施により、欧州の消費者は毎年最大2億5000万ユーロ(約360億円)を節約できる見通しだ。EUで電子ごみとして廃棄される年間約1万1000トンの充電器を減らすのにも寄与するだろう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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