「自分を取り巻くすべてに感謝しましょう」と言われても、素直に受け入れられない人が多いのではないだろうか。私たちを取り巻く状況は複雑で、手放しに「生きるってすばらしい!」「世界は美しい!」とは思えないというのが本音だろう。本書の伝えるメッセージは、もちろんタイトル通りに「日々、自分を取り巻くすべてのものに感謝して生きましょう」ということなのだが、その奥には現代社会にはびこる問題と、人が幸せに生きるための本質に迫る深いテーマが隠れている。
本書の著者は、大河ドラマの題字を手がけたことでも有名な、書道家の武田双雲氏である。武田氏は、世の中は「○○があれば幸せになれるのに」といった「ないもの思考」に満ちており、それが情報のあふれる現代社会と相まって、ネガティブ思考の人間が量産されているのだと主張する。「ないもの」を求めるのではなく、今自分が持っているものに感謝する「ありがとう思考」を持つことによって、永続的な幸せが得られるというのが本書の主張だ。
武田氏は「感謝は技術」だと断言している。「技術」である以上、テクニックがあり、誰でも実践できるノウハウがある。本書には日常生活の様々な場面で活かせる「感謝のノウハウ」が詰まっており、実践的な内容となっている。
今回ご紹介した「『ありがとう』の教科書」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス