現在のMac Proは、Intel製チップセットを搭載した2019年モデルだ。2018年モデルのMac miniもIntel製チップセットを搭載しているが、Mac ProはIntel以外にプロセッサーの選択肢がない唯一のマシンだ。
特にMacOSが脱Intelを進めていることを考えると、このモデルの行く末が見えてくる。Macは優に10年以上使い続けられるが、AppleのOSサポート期間は5年程度だ。今Mac Proを買っても3、4年後には最新のMacOSにアップグレードできなくなっている可能性が高い。
Appleは2020年6月にAppleシリコンへの移行を発表し、「Appleシリコンを搭載した最初のMacを2020年末までに出荷し、約2年間で移行を完了する」と述べた。Mac Pro以外のMacはすべてAppleシリコンに移行している。同社のスケジュールを信じるなら、12月末までにAppleシリコン搭載のMac Proが登場するはずだ。つまり今、この超高額なマシンを買っても、2カ月以内に新モデルが登場する可能性がある。
Intelプロセッサー、またはAMDグラフィックスでなければ動かない特殊なソフトウェアを使う必要がある場合は、Mac Proを購入する理由になるかもしれない。28コアのIntel Xeonプロセッサーが強力であることに異論はない。しかし初期のベンチマークでは、はるかに安価なMac Studioの方がマルチコアで20%、シングルコアで56%も高速だった。
つまり、今Mac Proを購入する唯一の理由は、コードを動かす方法が他にない場合だけだ。そしてもう1つは、
Mac Studioは最大128GBのRAMを搭載できるが、最大スペックを選択したとしても価格は最上位のMac Proより5万ドル近く(同約600万円)安い。しかし、Mac Proには他のどのMacにもできないことがある。それは1.5TBのRAMを積むことだ。大事なのでもう1回言っておく。「1.5テラバイト」だ。
耳から血が吹き出すほど高額になるが、1.5TBのRAMは確かに手に入る。インメモリーデータベースのようなものを作っていて、とにかくRAMの速度が必要だというなら、Mac Proが応えてくれるだろう。
しかし、もうすぐもっと新しい、もっと高性能なマシンが登場する可能性がある。新モデルも同程度のRAMを積めるだろうか。答えを知っているのは(Appleの最高経営責任者(CEO))Tim Cook氏だけだ。期待して待とう。
【注釈】この記事は2022年10月後半に公開したものだ。AppleはM2搭載のMac Miniを11月に発表するとみられるため、その発表内容を確認してから購入することをお勧めする。また、2018年モデルのIntel搭載Mac Miniも販売されてはいるが、いつ製品ラインから除外されてもおかしくないため、購入しないほうがいいだろう。おそらく2~3年以内に「MacOS」アップデートのサポート対象外になるからだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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