乗客4人を時速200マイル(約320km)で最大100マイル(約160km)にわたって輸送できる垂直離着陸可能な電動マルチコプター(eVTOL)「VX4」が、初の本格的な試験飛行を完了した。開発元の英航空宇宙メーカーVertical Aerospaceが米国時間9月26日、プレスリリースで発表した。
飛行時間は約10分で、格納庫内で試験飛行が実施された。より高い高度で距離も伸ばす試験飛行を計画しており、その後商業利用向けに提供開始するという。
これはAmerican Airlines(AA)にとって朗報だ。AAは7月、空港への送迎に利用するため2025年までにVX4を250機購入することでVertical Aerospaceと合意した。また、Vertical Aerospaceに2500万ドル(約36億円)を出資している。United Airlines(UA)も8月、eVTOLの新興企業Archer Aviationに対し、eVTOLを100機購入するための前払金として1000万ドル(当時のレートで約14億円)を支払った。
AAはまた、短距離高速移動への投資を補完する形で、洋上を高速飛行できる超音速旅客機「Overture」を最大20機購入することで米航空宇宙関連企業Boom Supersonicと合意した。UAもOvertureを15機購入することで合意したと報じられている。Overtureは2029年に運航開始を予定しており、VX4が初の乗客輸送を計画している2025年から4年後となる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」