接触確認アプリ「COCOA」で通知を受けたらどうする?(2022年7月版)--正しく恐れる手段に

坂本純子 (編集部)2022年07月30日 09時00分

 2020年6月に厚生労働省がリリースした、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Application。アプリの不具合などが取り沙汰されたこともあったが、ダウンロード数は3788万件を超え、感染拡大の第7波の影響を受けて陽性登録件数も6月末時点で122万9937件と伸びている。

アプリをインストールしておくと、このような通知を受け取ることがある
アプリをインストールしておくと、このような通知を受け取ることがある

 リモートワークを中心としている筆者だが、この3カ月ほどで接触通知を2度受け取った。また、周りにも初めて受け取ったという人が増えているのと同時に、CNET Japanで2020年に紹介した記事へのアクセスが再び伸びていることからも、感染の拡大から新型コロナウイルス接触確認アプリが再び注目を集めていると感じている。

 通知を受けたことで、身近に濃厚接触者がいなくても、体調がよくないなと感じたとき、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性を知る手段として役立つかもしれない。今回は、接触確認アプリの最新版「2.0.1」をもとに、受け取った場合の対処や活用の仕方などを紹介したい。

 なお、濃厚接触者の可能性がある旨を伝えるとともに、外部のウェブサイトへ誘導するメールが届いたという情報もある。接触確認アプリでは、濃厚接触の疑いがある旨の通知がメールやSMSで届くことはなく、アプリのアラートとアプリ内のみで確認できることに注意しておきたい。

いつ陽性者と接触したかが分かる「接触確認アプリ(COCOA)」

 接触確認アプリ(COCOA)は、本人の同意を前提に、スマートフォンの近接通信機能(Bluetooth)を利用し、お互いに分からないようプライバシーを確保しながら、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について、通知を受けとれるアプリだ。GPSなどの位置情報を利用せず、記録することもない。

接触確認アプリのしくみ
接触確認アプリのしくみ

 新型コロナウイルス感染症の陽性者には保健所が処理番号を発行し、陽性者がその番号をアプリに登録した場合、その陽性者と過去14日間に1m以内で15分以上の近接した状態の可能性があった場合に通知する。

 むやみに登録できないしくみになっているが、体調が悪い中で自ら登録するのはハードルが高いとの声もある。接触の可能性の情報は、1日1回程度更新される。

通知が届いたらどうする?

 筆者の場合、7月26日の15時半過ぎに通知が届き、アプリを開くと「7月18日午前9時~19日午前9時 770分間の接触」があったと記されていた。770分という長めの接触時間は、この画面の注意書きにある「複数の陽性者が近くにいた場合」に相当するのかもしれない。なお、いつの接触がいつ通知されるかは、陽性者の登録のタイミングによるため、一概には言えないようだ。

筆者のもとに届いた接触情報。左の「陽性登録者との接触一覧」をタップすると右の画面に遷移。「情報を保存」で通知基準に満たない陽性登録者とのすれ違いの記録もダウンロードできる
筆者のもとに届いた接触情報。左の「陽性登録者との接触一覧」をタップすると右の画面に遷移。「情報を保存」で通知基準に満たない陽性登録者とのすれ違いの記録もダウンロードできる

 なお、接触人数ではなく時間で表示されるが、「接触時間が長いほど感染の可能性が高いものとして検査等の必要性が高まるものと考えられるため」と厚生労働省のQ&Aでは説明している。

 今回は、すでに通知された時点で一週間を過ぎていたこと、またその期間に家族以外の人で接したのは、公共交通機関の移動と屋外に設置された飲食店のスタッフとの短時間のやりとり程度で、かつマスクを着用していたため、特に心配はしなかったが、届いた日数によっては外出を控えるか悩むところだ。

 アプリでは、「目安として接触日から7日間は高齢者など重症化リスクの高い方との接触・感染リスクの高い行動を控えるなど、感染対策に留意しながらお過ごしください」と掲示されている。

 もし症状がある場合は、アプリの「検査等の相談先を探す」をタップすると、最寄りの地域における検査等の相談先を探すことができる。

 発熱などの症状や基礎疾患などがある場合は、まずはかかりつけ医など身近な医療機関に相談するよう記されている。さらに地域によって異なるが、たとえば東京都を選択した場合、「発熱相談センターCOCOA専用ダイヤル」(24時間)の電話番号の案内と、診察・検査医療機関への案内サイトへの誘導がある。

 なお、発熱外来の予約が取りにくい等の状況を踏まえ、重症化リスクの低い人を対象に自治体が検査キットを配付し、陽性だった場合は陽性者登録センターに申請できる体制を整えている場合がある。たとえば千葉県では、発熱外来に負担をかけずに感染者を把握し、その後の支援等へつなげられるよう「千葉県新型コロナウイルス感染症検査キット配付・陽性者登録センター」を設置。濃厚接触者または軽度の有症状者でかつ条件を満たす人を対象に、検査キットを配付している。

 同様の動きは東京都でも実施予定という(有症状者への検査キット配布について:PDFを参照)。有症状者への検査キットを8月1日受付開始予定で、当初は20代から開始し、順次拡大するとしている。

 症状がない場合でも、行政検査として検査費用の自己負担なしで受けられることになっている(ただし初診料などの負担が発生する可能性はある)。しかし、この医療がひっ迫している状況下における無症状者の検査は、さらに負担をかけることになりかねないので注意が必要だ。

 もし医療機関で検査を受けた場合は、結果が出るまでは他者との接触を控えることになる。

「情報を保存」でなにができる?--ログデータに見る接触記録

 6月9日によりアプリが「2.0.1」にバージョンアップし、COCOAアプリからログデータを出力する機能が追加されている。このログデータの中には、濃厚接触が疑われる1m以内かつ15分以上という通知基準に満たない陽性登録者とのすれ違いの記録なども含まれているのだが、知識がない人にはさっぱりわからない内容かもしれない。

接触がなくても「情報を保存」を押すとデータをダウンロードできる
接触がなくても「情報を保存」を押すとデータをダウンロードできる

 本来の基準よりも広い「OSが検知した新規陽性登録者との接触」のログすべてを解析してくれるCOCOAログチェッカー(開発者:河原圭佑氏)がある。厚生労働省の「接触確認アプリの活用事例等」でも紹介されているサイトだ。

 COCOAログチェッカー作者の河原氏は、感染拡大の中で「『感染者が自分の行動圏内の身近にいること』を多くの方に感じていただき、正しく恐れ、気を引き締めて感染症対策に取り組んでいただくことで、結果的に『一人でも感染者や重症者の方を減らせれば』と思ってサイトを公開している」と説明している。

「情報を保存」で得られる生データ
「情報を保存」で得られる生データ

 実際にこの出力機能を使って自身のログを確認したところ、14日間のうち10日、なんと合計231件もの記録が確認されたと出てきた。ただし、この結果は陽性登録者との短い時間のすれ違いなど、低リスクな接触も含むので、COCOAの通知がなければ、過度に恐れる必要はない。

 実のところ、約60件~70件数近い日もあり、かなり驚いたのが正直なところだ。極端に多かった日は観光地に出かけており、開催されていた夏祭りなども含めかなり混雑した場所に身を置いていた。オフィスへの出勤程度の移動でも20件を超える件数が記録されており、ゼロだったのは、家から一歩もでなかった日やほぼ移動がなかった4日間だけだ。

 COCOAログチェッカーを通じて、普通に生活していればウイルスはつねに身近なところにあることが可視化されたと感じた。おそらく陽性登録をしていない、アプリに記録されない陽性者もそれなりにいるはずで、少なく見積もってこの状態なのだ。改めて、シーンに合わせたマスクの活用や、手洗い、うがいといった基本的な感染症対策をしっかりしていこうと気を引き締めた。

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