「Facebook」の運営元であるMetaが所有する写真・動画共有アプリ「Instagram」が、うつ、摂食障害、自殺未遂など、心の健康に有害な影響を引き起こしているとして、新たに提訴された。
Social Media Victims Law Centerは米国時間7月25日、ケンタッキー州の2家族を代表して、Metaに対する2件の訴状をカリフォルニア州北部の連邦裁判所に提出した。どちらも、同社が安全性よりもユーザーエンゲージメントを優先し、「中毒性、社会的比較、極めて有害なコンテンツと製品特性への接触」を作り出しているとして、非難している。
Facebookの製品マネージャーだったFrances Haugen氏が内部告発し、同アプリが10代の少女に与える可能性のある悪影響に関するものを含む社内調査文書をリークして以降、今回の件がInstagramに対する最新の訴訟だ。今回の訴状では、それらの文書の一部が引用されている。
Metaは、今回の提訴について声明を出すことは避けたが、摂食障害に関する情報の提供など、心の健康に関する懸念に対応するために同社が取り入れた対策を挙げた。Instagramの責任者を務めるAdam Mosseri氏は2021年に、この話題について初めて米議会で証言し、自身はユーザーの安全を守るために尽力していると述べた。同社は、新しいペアレンタルコントロール機能を3月から提供し、時系列表示を含むさまざまな種類のフィードのテストを開始しており、さらにユーザーが13歳以上であることを確認するための新しい方法を導入している。
こうした対策はどれも、Instagramが心の健康に対するすべての有害な影響を取り払うための十分な対策を講じていないとする、同プラットフォームに対する批判を鎮めるには至っていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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