この秋にwatchOS 9が登場すれば、Apple Watchの睡眠トラッキング機能は大幅に強化される見込みだ。例えば、ついに睡眠ステージの測定が可能になる。これはOuraやFitbitのフィットネスデバイスには何年も前からある機能だが、これまでApple Watchには搭載されていなかった。大きな改善ではあるが、他のデバイスが提供しているレベルの睡眠コーチングは実現しそうにない。
Oura、Fitbit、サムスン、Amazon、Withingsのデバイスは、いずれも「睡眠スコア」を表示する。これは、前の晩に収集したさまざまな指標を総合的に分析し、睡眠の質という分かりやすい形で教えてくれる機能だ。前述した身体の回復機能と同様に、睡眠スコアは自分の睡眠状態を把握する役に立つだけでなく、休息が必要な時はしっかり休む動機を与えてくれる。サムスンとFitbitは、一定期間の睡眠パターンを観察し、その結果をもとにユーザーに的確なアドバイスを提供する睡眠コーチングプログラムも用意している。
現在のApple Watchは、睡眠時間、就寝時間(寝床に入ってから起きるまでの時間)、睡眠パターン、呼吸数に関するデータを記録できる。睡眠ステージの追加は、Apple Watchが総合的なウェルネスデバイスに進化するための大きな一歩だが、改善の余地はまだある。
こと運動に関しては、まったく同じ日というのはまずない。前日の睡眠時間やイベントの予定、その日の食事や通勤の有無が活動量に影響を与えるため、Apple Watchのゴールを日ごとに調整できるようにしてほしい。
Apple Watchの「アクティビティ」アプリを開き、「ゴールを変更」ボタンをタップすると、「ムーブ」、「スタンド」、「エクササイズ」のゴールを変更できる。しかし、現在はゴールを日ごとに設定することはできない。筆者の場合、出社する日は歩くことが多いので、オフィスに行くことが分かっている日は「ムーブ」のゴールを高く設定したい。
Apple Watch Series 6と7、そして「iPhone 11」、「iPhone 12」、「iPhone 13」には、超広帯域無線(UWB)に対応したApple独自の「U1」チップが搭載されている。UWBとは、正確な位置を測定できる近距離無線通信プロトコルのことだ。ただしGPSに代わるものではなく、同じ部屋の中にあるデバイス間の通信に使われることが多い。近くにあるiPhoneの位置を正確に特定できるため、例えば「AirDrop」機能を使ってファイルをスピーディに共有できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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