SUPER STUDIOは6月22日、三井不動産とグローバル・ブレインが共同運営する31VENTURESや、ALL STAR SAAS FUNDなどを引受先とする第三者割当増資で、総額約44億円を調達したと発表した。
今回の第三者割当増資では、きらぼしキャピタル、ネットプロテクションズ、みずほキャピタル、三井住友海上キャピタル、三菱UFJイノベーション・パートナーズなども引受先となった。
ECおよびD2C支援事業を手掛けるSUPER STUDIOは、2017年からSaaS型のECプラットフォーム「ecforce」を展開している。同サービスの導入ショップ数はこの1年間で約174%増加し、新型コロナウイルス感染拡大によるライフスタイルの変化が成長を後押ししたという。
同社は、他の先進国に比べて低い日本のEC化率の向上を目指す「次世代EC構想」も掲げている。同構想では、多様なEC販売チャネルの注文をデータベースに統合し、EC運営の深い知見がなくとも、データに基づいた効果的なマーケティングアクションの自動最適化を図るという。
また、2023年夏までにノーコードでEC事業者が総合的なデータと施策管理ができる状態を実現し、ECメーカーの担当者が2名の体制で年商10億円の事業を運営できる効率的なEC基盤づくりを目指すとしている。今回調達した資金は同構想の実現に充てる。
加えて、今回の資金調達のリード投資家である三井不動産と連携し、ECとリアルをつなげるOMOの実証実験を行う。同実験では、三井不動産の商業施設で店舗の人流や来店者の属性を数値化し、商品を購入あるいは商品に関心が高い消費者を、リアル店舗からecforceに誘導する仕組みを開発するという。
31VENTURESは同社への出資の理由について、ecforceの成長やプロダクトの完成度の高さに加え、経営陣を評価したとコメントした。またALL STAR SAAS FUNDは「日本のB2C EC市場は20兆円を超える大きな市場であり、今後さらに伸びることが予測される」と述べた。
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