Preferred Networks、3Dスキャン代行サービス「PFN 3D Scan」の企業向け提供を開始

 Preferred Networks(PFN)は6月20日、さまざまな物品を高品質な3Dモデルとしてデジタル化する3Dスキャン代行サービス「PFN 3D Scan」について、日本国内の企業向けに提供を開始したと発表した。

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 同サービスは、深層学習を利用した独自技術を用いることで、従来の3Dスキャン技術が苦手としていた透明・黒色・金属を含めた多様な材質の物品のメッシュ・テクスチャ・マテリアル(形状・色・質感)が忠実に再現できるのが特徴。

 スキャン対象のサイズ(対象物品)は、幅30×奥行30×高さ30cm以内。重量は、2kg以内。ただし、市販のキャラクターグッズなど、利用者が著作権を持たない物品は取り扱い不可(著作権者の承諾がある場合は除く)。

 利用料金は、 物品1点につき税別2万円(発注の数量等によって相談可)。納期は、物品到着から5〜10営業日(サイズ・形状・素材などにより変動)。

 納品形式は、glTFとFBX(USDZ、OBJ、STLも可能)となっており、Unityアセット・Unreal Engineアセットでの提供も予定している。また、マテリアルとして、Base Color、Roughness、Metallic、Transmissionが付属する。

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 作成した3Dモデルは、Eコマース、ゲーム・映像制作、メタバース、文化財の保存などに利用することが可能だという。

 同社によると、従来の3Dスキャン技術は、主に光を投影して距離を測る工業用などの3Dスキャナーと、複数のカメラ画像のみを用いたフォトグラメトリの2つに分類されるという。

 しかし、前者は正確な形状が得られる一方でテクスチャが荒いものが多く、後者はテクスチャが忠実に再現できる一方で模様のない面が正確に認識できないなどの問題がある。また、どちらの技術でも透明・黒色・金属製の物体の3Dモデル作成は困難とされている。

 同サービスでは、深層学習に使われるニューラルネットワークおよび、微分可能レンダリング技術を活用。従来の技術が苦手とした物体であっても、見た目を忠実に再現するテクスチャ付き3Dメッシュを生成できるという。

 なお、ベータテストを利用した土屋鞄製造所では、レザーの質感やバッグの緩やかなシルエットなど、製品の細かなディティールが想像以上に再現されていたとコメント。同サービスを活用して、オンラインストアに3Dモデル/AR閲覧機能を実装し、商品のサイズ感などがより伝わるようにするとしている。

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