日本電気(NEC)は3月31日、カゴメと食育に悩む家庭に向けて、子供の野菜嫌い克服を目指す「AI(愛)のプリン」を開発すると発表した。
なお、NECはカゴメの野菜摂取推進活動「野菜をとろうキャンペーン」に賛同しており、同取り組みはその一環となる。
カゴメが2019年に行った「子どもの野菜の好き嫌いに関する調査」(全国の3歳〜12歳の子供をもつ女性4,382名が対象)では、野菜が好きな子供でも、そのうち74%は嫌いな野菜があるという。
そこで今回の取り組みでは、子供の野菜嫌い克服を目指し、老若男女を問わず人気がある「プリン」と、同社の説明可能AIである「リンク予測AI」を組み合わせたAI(愛)のプリンを開発する。
リンク予測AIは、物事の関係性を分析し、隠れた関係性を発見する説明可能AI。同社最先端AI技術群「NEC the WISE」のひとつである「グラフベース関係性学習(GraphAI)」の一機能だという。
例えば、「ピーマン」と「野菜だし」はさまざまな料理で組み合わされており、「野菜だし」と「ライム」は「タイカレー」で共に利用されている。このような関係性をもとに、「ピーマン」と「ライム」は相性が良いと判断する。リンク予測AIでは今後、食品や化粧品などの開発支援への展開を目指すという。
開発では、同社が収集した50万種類以上の料理レシピと、それらの食材の組み合わせをAIが学習。カゴメの調査結果を参考に選定した子供が苦手な21種類の野菜に対して、AIが導き出したそれぞれに相性の良い食材を選定し、その中からAI(愛)のプリン用のレシピを作成するという。
なお、ベースとなる食材の組み合わせは、特設サイト上で一般投票を行い、その結果を参考に100通りの組み合わせの中から食材の組み合わせ6件を採用する。
また、「パステルのなめらかプリン」の生みの親であり、岐阜の洋菓子店「プルシック」オーナーシェフである所浩史氏の協力のもと、苦手な野菜にチャレンジしやすいプリンのレシピを開発するという。
開発したプリンは「プルシック」などの店舗のほか、「プルシック」のオンラインストアで本年夏に販売する予定。
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