衛星通信企業OneWebは、新たなブロードバンドコンステレーション用の衛星を、SpaceXのロケットに搭載して打ち上げると発表した。Elon Musk氏率いるSpaceXと同社のインターネットサービス「Starlink」は、OneWeb最大の競合とみられる。
英政府が出資するOneWebは、ロシアの国営宇宙公社Roscosmosとの間で、宇宙船「Soyuz」を使って複数の衛星を打ち上げる契約を結んでいた。しかし、ウクライナへの侵攻を理由に世界中がロシアに制裁を加えたことを受け、Roscosmosを率いるDmitry Rogozin氏は、英国がOneWebの株を売却し、この衛星群が軍事目的に利用されないことを同社が保証するまで、打ち上げを拒否すると宣言した。
これを受けてOneWebは、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で計画していたロシアのロケットによる衛星打ち上げを中止した。
それから2週間半が過ぎ、OneWebは、人類史上最大規模の衛星コンステレーションを運用する企業に、自社の衛星を打ち上げるためのロケットを提供してもらう契約を取り付けた。SpaceXによるOneWebの衛星群の最初の打ち上げは、2022年中に実現する見込みだ。
OneWebは既に、コンステレーションの構成に計画している648基の衛星のうち、3分の2に相当する428基を軌道上に配置している。Starlinkは、2100を超える衛星を軌道に配置しており、今後数年間で数千基、あるいは数万基の打ち上げを計画している。
Starlinkは現在、欧州と北米の多くの地域と複数の南半球の国で、パブリックベータサービスとして運用されている。Musk氏は最近、ウクライナでも緊急支援として同サービスを提供開始した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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