Facebookを運営するMetaは米国時間3月16日、子どもがソーシャルメディアや仮想現実(VR)を利用する際に、親や保護者がその使い方をよりしっかりと管理できるようにする新しいツールを展開していくことを明らかにした。
Metaはまず、Instagram向けにこれらの新機能をリリースする。これにより、保護者は子どもがInstagramに費やしている時間を確認し、時間制限を設定することが可能になる。さらに、子どもがフォローする/されているアカウントについて、最新情報を入手できるようになる。
Instagramには保護者が上記のツールに一括でアクセスできる「Family Center」が設けられ、ソーシャルメディアの使い方について子どもと話す場合の望ましい話し方をアドバイスする動画や記事などのリソースも、ここで閲覧できる。これらのツールはまず米国で16日から利用できるようになり、今後数カ月かけて全世界に展開する計画だという。
Instagramの責任者であるAdam Mosseri氏は、「これは長い道のりの第1歩にすぎない」と述べ、「ゆくゆくは、Metaが提供するあらゆるテクノロジーを子どもが体験する際に、親や保護者がFamily Centerを使ってすべてを1カ所で把握し、体験を管理する手助けができるようにしたい」と、今後のビジョンを明らかにした。
Metaはメッセージアプリの「WhatsApp」「Messenger」に加え、OculusブランドのVRヘッドセットを提供している。
Instagramが保護者向けの新たな管理ツールを展開する中、保護者は今後、10代の子どもが求めるプライバシーとの間でバランスを取る必要が生じる。また、これまで子どもたちはペアレンタルコントロールを回避する方法を見つけてきたうえに、保護者の側も利用可能なツールを常に使いこなしていたとは言えない。
現時点では、Instagramアプリでペアレンタルコントロールを使うには子どもたちが自分でこの機能を有効化する必要がある。6月からは保護者がアプリやデスクトップ向けサイトを通じて子どもの使用状況の管理を始められるようになる。この場合も、親からのリクエストを子どもが承諾する操作が必要となる。
Instagramでは、これから数カ月の間にさらなるツールを公開していくとしている。これには子どもの閲覧時間に保護者が上限を設定できるようにするといったものが含まれる。また、複数名の保護者による監督も可能になるという。
一方で、Metaは仕事や他のユーザーとの交流、買い物ができる仮想世界であるメタバースを構築する計画を推し進めている。
しかしVRは、ハラスメントや年少のユーザーなど、ソーシャルメディアと同様の問題を抱えている。例えばOculusのVRヘッドセットの場合は、対象年齢が13歳以上と定められている。
Metaは16日の発表で、VRについても5月からさらなる監督ツールを展開することを明らかにした。これにより、10代の若者がその年齢にふさわしくないVRアプリをダウンロードあるいは購入しようとした場合は、自動でブロックするようになる。このブロックは親が無効化できるほか、ペアレンタルコントロールが有効になっている場合に限り、子どもが親に無効化をリクエストすることもできる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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