Mozilla Foundationは、ケニア、タンザニア、コンゴ民主共和国を拠点とする音声技術プロジェクトに対して、40万ドル(約4600万円)の助成金を提供すると発表した。
Mozillaが進める「Common Voice」イニシアチブのスワヒリ語データセットを利用して農業や金融の問題を解決するプロジェクトを募集する。助成の対象となるのは、農業または金融のサービスに音声ベースのツールをどう組み込めるかを示すプロジェクトで、1件あたり最大5万ドル(約577万円)が贈られる。
特に、性別、所得格差、場所によりデジタル技術を利用できない人々を支援するプロジェクトを求めているという。
Common Voiceは、音声技術をよりインクルーシブなものにすることを目指すオープンソースの取り組みだ。この背景には、音声技術が多様なデジタルサイトやサービスで急速に普及していることがある。多くの場合、これらのサービスは英語、フランス語、スペイン語、またはドイツ語対応の音声技術のみを提供しており、世界の多くの地域では利用することができない。
Mozillaによると、Amazonの「Alexa」、Appleの「Siri」、「Google Home」はいずれもアフリカの現地語を1つとしてサポートしていないという。これにより、スワヒリ語などアフリカの言語を話す多くの人々は、天気の確認などの簡単なことにも、新型コロナウイルス関連の情報の確認といった重要なことにも音声技術を使うことができない。
意向書の提出期限は中央アフリカ時間で3月22日、正式な申込期限は4月12日となっている。プロジェクトの審査は、Mozillaの従業員とアドバイザー、外部の専門家で構成される委員会が担当する。
申請者はケニア、タンザニア、またはコンゴ民主共和国(スワヒリ語圏のみ)に「中核」チームを置いている必要がある。個人や小さなコミュニティー、チーム、または従業員が50人未満の企業が申請可能で、非営利団体も対象だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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