三菱電機と独立系ベンチャーキャピタル(VC)のグローバル・ブレインは1月13日、運用総額50億円のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」を設立したと発表した。
投資対象は、デジタルとグリーンイノベーション領域を中心とする国内外のスタートアップ企業。革新的な技術、ビジネスモデルを有する国内外の有望なスタートアップ企業の成長を支援しながら三菱電機とのオープンイノベーションを加速させ、事業モデルの変革、新規事業の創出を目指すという。
三菱電機は、2020年度から有望なスタートアップを対象とした総額100億円のコーポレートベンチャリング活動を推進。IoTを活用した科学的介護支援システムを開発するZ-Worksなどの3社に出資しており、MEイノベーションファンドもその一貫となる。
MEイノベーションファンドでは、三菱電機が有限責任組合員を、20201年末時点で運用資産総額が1700億円を突破したというグローバル・ブレインが無限責任組合員を務める。
運用総額は50億円、運用期間は10年間で、20~30社へ投資する予定。三菱電機の事業モデルを変革させ、「重電システム」「産業メカトロニクス」「情報通信システム」「電子デバイス」「家庭電器」という5つの事業セグメントの拡充と、それらを下支えするデジタル、グリーンイノベーション領域での新規事業の創出を目指すという。
三菱電機で専務執行役 ビジネスイノベーション本部長を務める松下聡氏は、投資対象領域について、「従来の三菱電機の事業スコープは、取引先から顧客までにフォーカスをしすぎている側面があった。今回のファンドは原産地から最終ユーザーまでを対象に、大きな視点で見直していきたい」と説明。また、必ずしも限定せず、現段階では認識できていない領域を対象とする可能性もあると続けた。スタートアップ企業への全体の投資額と想定する100億円も、必要に応じて拡大を検討していく。
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