日本最大級の出前サービス「出前館」を運営する出前館は12月23日、セイノーホールディングス(セイノーHD)と業務提携契約を締結したと発表した。
出前館は、6月に全国47都道府県でのシェアリングデリバリーサービスの展開を完了。次フェーズとして、地域の隅々にまで目を向け、さらなるデリバリーの日常化を目指しているという。
セイノーHDは、社会インフラとしての環境・産業・生活への貢献、効率化、質の向上につながるオープン・パブリック・プラットフォーム(O.P.P.)を構築。ラストワンマイル領域においては、買い物弱者対策などの社会課題の解決を積極的に推進・拡大している。
今回の業務提携締結は、出前館の持つ加盟店向けプラットフォームおよび、全国のデリバリーネットワークと、セイノーHDのラストワンマイルO.P.P.を掛け合わせることで、デリバリーの日常化の加速化と、さまざまな社会課題の解決に貢献できると考えによるもの。
なお、同提携の最初の取り組みとして、リテール領域における協業を開始。出店から集客・販促、ラストワンマイル配送までをワンストップで実現する小売店向けのパッケージを提供する。
今後は、セイノーHDの子会社「ココネット」の「スパイダーデリバリー」が持つリテール配送(個人向け配送)の技術・ノウハウと、出前館が持つ全国の配達ネットワークとノウハウを組み合わせ、ネットスーパーやネットコンビニの日用品・食料品のデリバリー展開を加速。買い物弱者対策を進めるという。
さらに、出前館の加盟店ネットワークとセイノーHD子会社の「GENie」のクイックデリバリー網を掛け合わせ、地方都市や降雪地域への配達エリア拡大を進める。
加えて、セイノーHDの進める、共同配送やドローン物流を取り入れた新スマート物流「SkyHub」との連携により、過疎地・中山間地などでの物流も検討していく。
また、リテール領域で一般的な「枠配」、クイックデリバリーの特徴である「即配」、セイノーHD子会社の「LOCCO」が提供する配送プラットフォーム「OCCO」による「置き配」の組み合わせにより、配達網の時間帯による繁閑差を平準化。アイドルタイムをなくすことで、配達員が一日を通して安定した収入を得られるような働き方を目指す。
両社は、出前館が持つデジタルマーケティングの知見、セイノーHD子会社の「リビングプロシード」が持つ全国1万名のギグワーカーネットワークによるリアルマーケティングを掛け合わせ、加盟店の収益化を最速で実現するための販促と物流ソリューションを共同で提供するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」