AI insideは12月21日、全国の20代~50代の会社員2000人を対象に調査した「所属している企業・団体でのDX推進に向けたAI活用・AIの内製化・AI人材の育成状況」の調査結果を発表した。
調査によると、現在AIが搭載されたサービスやツールを導入していると回答した層のうち、「自社開発・内製化に取り組んでいる」と回答した人は37.2%、「検討中」と回答した人は24.3%おり、約6割が内製化を検討、ないしは内製化に取り組んでいることが判明したという。
その一方で、DX推進やAI活用を行っていると回答した人は調査総数の約2割という結果も明らかとなった。
DXおよびAIの活用状況に関しての設問では、「DX・AI活用を推進していない」と回答した人は65.7%、「DX推進・AI活用している」と回答した人は17.8%おり、現状としてはDX推進率やAI活用率が低いと言えるだろう。
また、「DX推進は取り組んでいるが、AI活用まではできていない」との回答が7.4%あり、検討はしているもののAI活用まで着手できていない企業もあるということが明らかとなった。なお、「DX推進、AI活用共に必要性は感じているが着手できていない」との回答も6.5%あったという。
システムの内製化状況について問う設問では、「内製化を行っていない」と回答した人が全体の62.7%と最も多く、「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」と回答した人は11.5%、「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」と回答した人は8.2%、「内製化は検討なし」と回答した人は13.8%となった。
だが、AIを導入している企業に限定して着目すると、「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」は37.2%、「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」は24.3%という結果になったという。内製化に取り組む背景としては、コスト削減やナレッジの蓄積を理由に挙げている。
また、AIの導入において内製化するさいの課題についての設問では、「AIについて技術・知見のある人材がいない」との回答が上位であり、AI insideは社内でAIリテラシーが不足しているため、内製化まで推進できていないのではないかと考察した。
会社におけるAI人材の育成状況に関しては、「AI人材育成の予定はない」と回答した人が70.8%だった。また、「AI人材は十分確保できている」と回答した人は3.2%に留まるものの、「研修などを行いAI人材育成を前向きに検討している」層は約18%存在するという。
この調査項目においてもAIを導入している企業とそうでない企業の有意差が認められ、「AIに関する研修を実施し、人材育成を行っている」と回答した人が36.8%でもっとも多く、次いで「研修の予定はあるが未着手、もしくは検討中」が19.0%という結果になったという。「社内のAI人材は十分確保できている」という回答は10.5%にとどまり、AIを活用しながら人材育成に取り組んでいる傾向があるとしている。
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