Korean Air(大韓航空)は、複数のドローンを同時に使って飛行機の機体を検査するシステムを開発した(その1、その2)。ドローン複数機による飛行機の検査システムは、これが世界初の事例としている。
飛行機の機体検査は、最大で20mの高さから検査員が目視で実施しなければならず、手間と時間がかかっていた。そのため、航空会社などは自律飛行するドローンを活用し、作業の省力化や迅速化、安全性向上に取り組んでいる。
大韓航空は、4機のクアッドコプターを連携して飛行させ、機体検査するシステムを開発。各ドローンは事前に設定された領域を飛び、飛行機の胴体を撮影する。いずれかのドローンが故障などで飛行できなくなった場合は、残りのドローンが自動的に作業を引き継ぎ、最後まで撮影できる。また、作業エリアから逸脱してほかの設備や飛行機に損害を与えないよう、ジオフェンス機能も備えている。
使用するドローンは、サイズが縦横およそ1m、重さが5.5kg。搭載カメラは1mm程度の分解能を持ち、肉眼では見つけにくい傷まで検出可能という。
ドローンを4機同時に使用することで、人手だと約10時間かかっていた作業が、4時間ほどで済ませられるそうだ。
今後、同システムの試験利用を続け、2022年より正式運用する計画。
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