スタンフォード大学の研究チームは、鳥と同じように木の枝に止まれるドローンを開発した(発表資料、論文)。
このドローンは、鳥の足とよく似た「stereotyped nature-inspired aerial grasper(SNAG)」という機構を搭載し、木の枝をつかんで停止できる。SNAGは鳥の足と同じように動き、枝をつかむだけでなく、物をつかんで運んだり、着地したりも可能。
自然界に存在する枝は多種多様で、二つとして同じ枝はないという。大きさや形が違えば、表面の状態も異なる。それでも、鳥たちはえり好みせず上手に止まる。そこで、ハイスピードカメラで撮影した鳥の動きを調べ、ハヤブサの足を参考にSNAGを開発した。
SNAGは、3Dプリンターで作った骨格、筋肉として機能するモーター、腱の代わりを務める釣り糸などを組み合わせ、20ミリ秒という短い時間で枝をつかめるようになった。枝をつかむと、ロック機構が働き、ドローンを安定した状態で停止させる。
ドローンにSNAGを取りつけると、着陸が難しい環境でも木の枝に止まることが可能だ。そのため、待機するためのホバリングが不要になり、電力消費を抑えられる。
研究の紹介ビデオ(出典:スタンフォード大学/YouTube)
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