さらに安部氏は、スマートフォンと周辺デバイスやサービスを連携させることで5Gを活用したサービスの幅を広げる「マイネットワーク構想」の取り組みについても言及。そうした周辺デバイスの利用がまだ顧客に知られておらず、興味があっても難しさを感じているなど利活用にまだハードルがあるとし、ハードルを下げるための取り組みを紹介した。
課題の1つとなるデバイスの提供手段の拡大に向けては、4月より先端デバイスのレンタルサービス「kikito」を提供しているが、安部氏は「使えるデバイスが増えるだけでは不十分」とし、新たなデバイス管理プラットフォームの提供に至ったとのこと。それが2022年1月以降の提供を予定しているという「kikitoデバイスガイド」である。
これはさまざまなデバイスの利用体験を高めるスマートフォンアプリとなり、同社のプロダクト部 担当部長である大井達郎氏によれば、kikitoデバイスガイドは「デバイスが持つ魅力や可能性を最大限に引き出し、使いこなせない悩みを解決する」サービスになるという。
具体的には、興味あるデバイスの情報提供から商品の購入やkikitoによるレンタルができる仕組みが用意されるほか、所有しているデバイスを登録することで、説明書や問い合わせ先を確認しやすくするなどサポートの充実が図られるという。またデバイスが不要になった際には、フリマアプリで売却できる仕組みなども設けられるとのことだ。
さらに安部氏は周辺デバイスの拡大についても言及。すでに同社での販売が発表されているARスマートグラス「Nreal Air」に加え、新たにレノボ製の5G対応のノートPC「ThinkPad X1 Nano」を同日よりドコモで販売することも打ち出している。
ThinkPad X1 Nano自体はすでに販売されているものだが、ドコモでは5G対応モデルを扱い、端末を分割で購入後、返却することで残債の支払いが不要になる「いつでもカエドキプログラム」の対象になることが、同社で購入する主なメリットとなるようだ。安部氏はThinkPad X1 Nanoの投入について、自宅内外でのリモートワークに対応するのが狙いだと説明、法人向けではなくあくまでコンシューマー向けの販売が主体としている。
他にも今回の説明会では、新たな機能やサービスが複数紹介された。1つは左右にフリックすることで登録しているSNSをすぐ呼び出せる、Androidスマートフォン向けのホーム画面アプリ「SNSランチャー」だ。
プロダクト部の荒山莉穂氏によると、このアプリは10〜20代を対象にしたもので、同社の調査によると10代が1日に起動するアプリの多くはSNSで、友だちや趣味を通じた人だちといつでもつながりたいというニーズが高いことを知ったという。
一方で、壁紙で個性を打ち出したいというニーズも強いことから、SNSランチャーではホーム画面上は通知と一部アプリのアイコンのみを表示するというシンプルな構成にしているとのこと。端末へのプリインストールはしないとのことで、Google Playから誰でもダウンロードして利用できる形をとるとしている。
そしてもう1つは、スマートフォンを振るだけでアプリを起動できる「スグアプ」の機能強化で、新たに端末を振った時にアプリを起動するだけでなく、他のアプリを起動できるアイコンも表示する「アイコン同時表示」機能を追加するとのこと。荒山氏によると、スグアプを使っても「決済アプリとポイントアプリを同時に利用する際は、一度ホーム画面に戻る必要があった」とのことで、利用シーンに応じて複数のアプリを切り替えやすくするよう、アイコン同時表示を追加するに至ったとのことだ。
さらに荒山氏は、Androidの最新版「Android 12」の対応についても説明。Galaxy Z Fold3 5G SC-55Bなど最新モデルのほか、発売済みの機種を含め46機種がバージョンアップでAndroid 12への対応を進める予定とのことだ。
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