アマゾンが発表したロボットなどの家庭用デバイス--近未来SFの生活はすぐそこ? - (page 2)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2021年10月04日 07時30分

 これらのオプトイン方式の製品がベータ版のように感じられる、という点ついてはどうだろうか。招待されない限り、Astroロボットを購入することはできない。それは、Amazon GlowやRing Always Home Camも同じだ。Amazonはこのような方法で未来の製品候補を展開して、一般ユーザーの間でテストし、将来的に一般提供できるかどうかを判断する。同社のフィットネスバンド「Halo」やスマートメガネの「Echo Frames」、スマートリングの「Echo Loop」、さらには初代の「Echo」も同じプロセスを経て発売された。

 筆者はRing Always Home Camを購入するための登録手続きを行い、未知のものに対して少し不安な気持ちになった。アンケートで、シャンデリアや高い天井、狭いドア、複数の色の床はあるか、子供はいるか、といったことを尋ねられた。筆者の生活空間には、使用に支障を来すものがいくつあるのだろうかと、ふと疑問に思う。

 だが、Amazonの野心を具現化したものが明らかに私たちの身の回りに浸透し、あらゆる場所に設置されたカメラやマイク、センサーのネットワークを利用して情報を収集し、それを自分や他者に送るのだから、不安を感じるのも確かだ。常時稼働するアンビエントコンピューティングの未来は、そう感じられることもあるだろう。

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提供:Amazon/Screenshot by Katie Teague/CNET

 SF作家のRay Bradbury氏が描いたような、生命を持ち、呼吸し、視覚も持つ未来のスマートホームに目を向けてみよう。同氏の「There Will Come Soft Rains(優しく雨ぞ降りしきる)」や「The Veldt(草原)」などの作品を持っている人もいるかもしれない。これらはNetflixのSFドラマシリーズ「ブラック・ミラー」の多くのエピソードを思い出させる。Amazonがすでに自社の家庭用ロボットで、古典的なロボットファンタジーを参考にしていることは明白だ(Astroはアニメ「宇宙家族ジェットソン」に登場する犬の名前)。Amazon Glowは、Stanley Kubrick監督の映画「2001年宇宙の旅」に登場してそうな何かを筆者に思い起こさせる。

 そもそも、これらの製品が家庭に浸透する一助となっているのは、こうしたSFのビジョンかもしれない。VRを使用すれば、レディ・プレイヤー1や「マトリックス」の世界に入り込んだような感覚に陥ったり、あるいはスマートメガネを装着すれば「アイアンマン」のトニー・スタークのような気分になれたりする。確かに、こうした未来のビジョンのすべてには欠陥があり、注意しなければならないことや危険に満ちている。だが、そもそも、ジュラシック・パークのアイデアに心をそそられるのには、理由がある(誰でも恐竜を見てみたいからだろう)。

 Amazonの最大の課題は、人々を驚嘆させるようなガジェットを考え出すことではなく、そうしたガジェットと、非常に現実的で問題の多い、プライバシーに対する懸念とのバランスをとることだろう。これらのデバイスについて、巨大テクノロジー企業が私たちの生活のすべての瞬間を覆いつつあるように感じられる問題にも対処する必要がある。今のところ、Astroロボットはまだ実験的な試みとなっている。Ring Always Home CamとAmazon Glowも同様だ。次は何が登場するのだろうか。毎日を過ごす自宅にロボットやドローン、プロジェクター機能搭載デバイスが必要なのかどうかは、よく分からない。とはいえ、筆者は以前、VRについても同じように感じていた。おそらく、それこそがAmazonの実験的アプローチの狙いなのだろう。つまり、一見ゆっくりに思えるペースで、私たちを未来に引き入れていく。ジュラシック・パークに例えるなら、筆者が望んでいるのは、恐竜に対する感嘆の気持ちと、その恐竜を管理している施設のジュラシック・パークに対する懸念との境界線が、より明確に示されることだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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