中国の全国人民代表大会常務委員会は現地時間8月20日、個人情報保護に関する新たな法案を可決した。中国国営通信社の新華社通信が伝えた。個人情報を収集、使用する手段が制限される可能性がある。この個人情報保護法は11月1日に施行される。個人情報のセキュリティに関して世界で最も厳しい法律の1つだと報じられている。
South China Morning Post(SCMP)によると、この法律によって、ハイテク企業が中国の消費者の情報にアクセスし、使用することが難しくなる可能性がある。ユーザーはターゲット広告をオフにすることができるようになるほか、企業や政府機関による「過度なデータ収集」を拒否する権利が与えられるという。
また新華社によると、この法律は、企業が生体認証情報や医療データ、金融口座、位置情報などの慎重に扱う必要のある個人情報を処理する際に、個人の同意を得ることを求める。
SCMPによると、中国の工業情報化省は先週、「WeChat」などのスマートフォンアプリ数十件が、ユーザーの連絡先や位置情報を不適切に移動させていたことが分かったとしていた。WeChatはDonald Trump政権下の米国で、国家安全保障上の懸念があるとして調査の対象とされていた複数の中国製アプリの1つだ。Joe Biden大統領は6月、TikTokとWeChatに対する前政権の大統領令を撤回した。Biden氏が署名した新しい大統領令に基づき、米商務省は中国などの外国敵対勢力とつながりのあるアプリを定期的に精査し、国家安全保障上のリスクがあると判断した場合は措置をとることが求められるようになった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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