「家に帰ったらやろう」「ご飯を食べたらやろう」「少し休んだらやろう」「テレビを見終わったらやろう」……このように心の中でつぶやいて、やるべきことを後回しにする悪癖。直したいと思っている人は少なくないのではないか。
本書は心理学博士でありカウンセラーも務めた著者が、心理学的見地から問題を分析し、後回しにしないための解決策を提示するものだ。単に勉強や仕事をはかどらせるための小手先のテクニックではなく、一歩足を踏み出せないでいる人が行動に移し、人生を成功に導くための本質的な法則をまとめているのがポイントである。
早起きできない、勉強に身が入らない、重要な仕事の前に雑用をしてしまう……これらの事象を近視眼的に見れば、やるべきことを後回しにしただけの、取るに足らないことのように思える。ところが大局的に見ると、そこには目標が達成できない根本的な原因が存在する。物事を後回しにしてしまう人とそうでない人の違いは、人間の特性をよく理解しているかどうか、そしてそれを利用できているかどうかで決まるのだ。
「願えばかなう」といった自己啓発によくある法則は、けっして効果がないわけではない。ただ願うだけでは不十分なのも事実である。本書を読んだら、ぜひ1%でもいいから自らの行動に反映させていただきたい。そのとき本書は、「自分の人生」を生きたい人にとってのバイブルとなるだろう。
今回ご紹介した「『後回し』にしない技術」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」