noteは7月8日、BASE、UUUMなど、クリエイターエコノミーを推進・支援する7社と、クリエイターエコノミー協会を設立したと発表した。
代表理事は、同社とBASE、UUUMの3社。正会員は、CAMPFIRE、Voicy、ココナラ、マネーフォワードの4社。アドバイザーとして、国際大学 グローバル・コミュニケーション・センターの准教授である山口真一氏が参画する。
インターネットの発展で誰でも自由に表現できるプラットフォームが数多く生まれ、大きな企業や団体ではなくとも、個人が支持層や顧客とつながることで収益を得られるようになり、これまで消費者だった人物が生産者・販売者にもなる、双方向の経済活動がオンラインを中心にはじまったと同協会では指摘。クリエイターエコノミーの総市場規模は、約1042億ドル(2021年5月時点)と推定されている。
また、コロナ禍でおうち時間やオンライン取引が増加したことで、この流れはさらに加速。クリエイターであると自認している方は世界で5000万人にのぼり、少なくとも200万人以上がフルタイム以上の収入を得ており、日本でも多くの人がクリエイターとして生計を立てるようになっているという。
一方で、これまでの法律や社会制度の多くは、誰もが買い手にも売り手にもなりうる双方向の取引を前提としている。クリエイターエコノミーの活性化には、既存の枠組みや考え方の転換、また個人や小規模事業者が活動を続けるための支援も必要となる。
同協会では、現在の社会実態にそった環境や支援の仕組みを整え、クリエイターの活動を促進し、日本が誇る文化や産業を育てていくという。「クリエイターが活動しやすい社会環境をつくり、その自由かつ安全な活動を促進する」をミッションに、クリエイターエコノミーの普及・促進と、その活性化に向けたさまざまなアクションを実施する。
同協会では、「クリエイティブ活動の普及・促進」「クリエイターの保護」「クリエイターの活躍を促進するための政策提言」の3点を計画。誰もがクリエイティブ活動を行い、それを必要としている人々に価値を届け、収入が得られる時代であることを世の中に伝えるほか、クリエイターエコノミーに関する情報発信、各種勉強会やイベントの実施、政府・行政機関への働きかけを予定。クリエイターが活動を続ける上で知っておいた方が良い情報の啓発もあわせて実施する。
また、個人で活動することの多いクリエイターが、誹謗中傷の矢面に立たされたり、仕事の依頼主から利用されたりしやすい立場にあることから、クリエイターの保護についても、行政・関係団体と連携。誹謗中傷対策の検討および、各プラットフォームでの対策実施、クリエイターを保護するようなルールづくりなどを予定。政策提言の面でも、クリエイターの活動を阻害する法規制の緩和やクリエイターの活動を促進する新たなルールづくりで行政などと連携する予定としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」